筋トレのやり方

筋トレ目的別の重量・反復回数・休息時間・セット数

重量・反復回数・休息時間・セット数を筋トレ目的別に整理

筋力トレーニング(以下、筋トレ)をデザインするにあたって、「重量」「反復回数」「休息時間」「セット数」をどのように設定すべきか、まとめておきます。

筋トレの目的は4つ

重量」「反復回数」「休息時間」「セット数」の4つをどのようにデザインするかは、筋トレによって叶えたい目的によって変わってきます。

そこでまず、筋トレの狙いは以下4つに集約されることを、頭に入れてください。

  1. 筋肥大(きんひだい)
  2. 筋力(きんりょく)
  3. 筋持久力(きんじきゅうりょく)
  4. 筋パワー(きんぱわー)

 

そして、目的別に整理した表が以下です。

重量・反復回数・休息時間・セット数を筋トレ目的別に整理
1RMとは、1回しか持ち上げられない重量のこと。
英語で1repetition maximumという。

筋肥大

筋肥大(きんひだい)とは、筋線維細胞を増殖させることによって体積を増やし、筋線維の体積を増やすことです。

特に、男性のクライアント様にパーソナルトレーニングを実施する場合に、筋肥大を目的とした指導を求められることが多いです。

また、見た目の美しさや大きさを競い合うボディビルディングにおいても、筋肥大を実現するための筋力トレーニングが行われます。

筋肥大の反復回数は6~12回

筋肥大の最適負荷

反復回数」とは、1セットにおける連続した反復動作における回数です。

ざっくり言えば、休息せずに繰り返すことができる回数を意味するため、休憩をはさんだりした場合は0カウントに戻します。

1RMの重量を100%とした場合に、筋肥大を狙うための最適な負荷設定は67~85%とされているため、反復回数は6~12回が目安です。

アメリカスポーツ医学会(American College of Sports Medicine:ACSM)が2009年に発表した論文『Progression Models in Resistance Training for Healthy Adults』によれば、1~12回におさまる負荷設定にて、特に6~12RMになることを重視するよう推奨されています。

セット数は3セット以上

続いてセット数ですが、3セット以上が目安です。

2009年夏にThe Journal of Strength and Conditioning Researchに掲載された、フロリダ大学のJames W Krieger氏のメタアナリシス『Single vs. multiple sets of resistance exercise for muscle hypertrophy: a meta-analysis.』にて、セット数による筋肥大効果の違いが比較されています。

まず、1セットよりも2セット以上のほうが筋肥大効果は高いと記述されています。

Multiple sets were associated with a larger ES than a single set (difference = 0.10 +/- 0.04; confidence interval [CI]: 0.02, 0.19; p = 0.016)

“Single vs. multiple sets of resistance exercise for muscle hypertrophy: a meta-analysis.”. NCBI.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/20300012, (参照 2018-12-24)

続いて、「1セット」「2~3セット」「4~6セット」の3グループで比較したところ、セット数が増えると筋肥大も高まる傾向にあったが、「2~3セット」と「4~6セット」間に有意といえるほどの差はみられなかったようです。

In a dose-response model, there was a trend for 2-3 sets per exercise to be associated with a greater ES than 1 set (difference = 0.09 +/- 0.05; CI: -0.02, 0.20; p = 0.09), and a trend for 4-6 sets per exercise to be associated with a greater ES than 1 set (difference = 0.20 +/- 0.11; CI: -0.04, 0.43; p = 0.096). Both of these trends were significant when considering permutation test p values (p < 0.01). There was no significant difference between 2-3 sets per exercise and 4-6 sets per exercise (difference = 0.10 +/- 0.10; CI: -0.09, 0.30; p = 0.29). There was a tendency for increasing ESs for an increasing number of sets (0.24 for 1 set, 0.34 for 2-3 sets, and 0.44 for 4-6 sets).

“Single vs. multiple sets of resistance exercise for muscle hypertrophy: a meta-analysis.”. NCBI.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/20300012, (参照 2018-12-24)

有意差とは統計学において用いられる概念で、”偶然ではなく必然と言える差”と解釈されます。

したがって、有意と言える差が見られない場合は、”差はあるけど偶然である可能性も否定できない程度”ということです。

以上より僕の結論は、最低でも3セットは行ったほうが筋肥大効果を高められるが、余裕があれば6セットまでチャレンジしてさらなる効果を期待してもいい、である

筋力

筋力とは、筋線維が最終的に発揮する力のことです。

後述する「筋パワー」と混同されがちですが、「筋パワー」はスピードも含めた用語であり、「筋力」のほうがシンプルな概念です。

ベンチプレス大会などのように、結局のところ発揮されるエネルギーが「筋力」勝負の代表的な例です。

筋力アップの反復回数は6回以下

筋力アップの最適負荷

「筋力」を高めたい場合は、かなり高い負荷をかけてあげる必要があります。

目安としては反復回数6回以下(1RMに対して80%以上)の重量で行うことが求められます。

かなりの重さで筋力トレーニングを行う場合は、当然ながら失敗した際のリスクヘッジも必要です。

ケガで済めばいいが、最悪の場合は命を落とす可能性もあるため、トレーナーや補助者にサポートしてもらうことをオススメします。

筋パワー

日本語で”瞬発力”と訳される「筋パワー」は、一般的には”パワー”と呼ばれており、「筋力×スピード」で表すことができる用語です。

例えば、同じ重量を持ち上げることができたとしても、より短い時間で持ち上がるほうが筋パワーが高いという意味します。

「筋パワー」に関しては、フィジカルトレーナー片井忠氏のご説明が非常に分かりやすいので、以下に引用させていただく。

まず、パワーを日本語で置き換えると「瞬発力」となります。
瞬発力とは「瞬間的に作動する筋肉の力」のことで、単純な力ではなく、そこに瞬間的に働くこと、つまり時間の考え方が追加されます。
単純に筋力で考えると、100kgのバーベルを持ち上げる選手が2名(Aさん、Bさん)いれば、「この2名の選手の筋力は同じ」です。ね。しかし、Aさんは1秒で持ち上げ、Bさんは0.8秒で持ち上げるとなると、Bさんの方が瞬間的に出す力が大きい、つまり「Bさんの方がパワーがある」となるのです。

“アスリートが学ぶべき、「筋力」と「パワー」の違い”. MUSTER.
https://muster.jp/course/1117/, (参照 2018-12-24)

筋パワー向上には3~6回の反復

筋パワーは3~6回

「筋パワー」と「筋力」は似ていますが、重量設定に違いがあります。

「筋力」を高める場合は1RMの80%以上が適切とされているのですが、「筋パワー」場合は重量を少し軽くし、3~6回ほど反復できる負荷が良いとされています。

筋持久力

最後に「筋持久力」です。

ボディビルディングにおいては軽視されがちな「筋持久力」ですが、プラトーを乗り越える時には、あえて高レップなトレーニングを実施したりもするので、ぜひ無視しないでいただきたい。

筋持久力を高める負荷・休息・セット数・反復回数

筋持久力と有酸素運動は違う

なんとなく”持久力”という単語がランニングなどの有酸素運動を連想されるのですが、まったく別ものです。

マラソンなどは確かに下半身や姿勢維持に必要な筋肉を常時使い続けるので、一部の筋持久力は向上します。

しかし、有酸素運動の目的はその名の通り、酸素を活用したエネルギー効率のアップであり、心肺機能を高めるトレーニングです。

ABOUT ME
岩本 良男(いわもと よしお)
ボディメイクトレーナー。慶應義塾大学商学部卒業。 2016年に独立し、東京23区を中心に出張パーソナルトレーニングを行っております。 ブログは最高23万PV(Monthly)。 現在はジム開業に向けて準備中です。
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