本日は、「胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)」という首にある筋肉についてお話しましょう。
「胸鎖乳突筋」は首の安定に関わっているだけでなく、頭を前後左右に動かす動作に寄与している筋肉です。
ヒトの頭は何キロもある重りのようなもの。
そんな頭をずっと支え続けている「胸鎖乳突筋」について、鍛え方やストレッチ方法などを勉強していこう
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胸鎖乳突筋の基礎知識
まずはじめに、「胸鎖乳突筋」の役割など、基本的な情報をおさらいしておきましょう。
その1. 胸鎖乳突筋の場所
「胸鎖乳突筋」は、首(頸部)の外側表面にあります。
首(頸部)にある筋肉といっても、実は首の骨である頚椎(けいつい)とくっついていないため、頭と鎖骨付近を直接つないでいる筋肉とも言えます。
その2. 胸鎖乳突筋の役割
「胸鎖乳突筋」は、以下の動作をする際に寄与する筋肉です。
- 頭を左右にひねる(頚椎の回旋)
- 頭を左右に倒す(頚椎の側屈)
- 頭を前に倒す(頚椎の屈曲)
胸鎖乳突筋と一緒に働く筋肉
頭を支えている筋肉は「胸鎖乳突筋」だけではありません。
「胸鎖乳突筋」よりも身体の深くに斜角筋(しゃかくきん)というインナーマッスルがあります。
その3. 胸鎖乳突筋の名前・意味
胸鎖乳突筋は”きょうさにゅうとつきん”と読む。
英語では”sternocleidomastoid”と書き、ステルノマストイドもしくはスターノマストイドと発音するらしいです。
https://www.youtube.com/watch?v=mwovmOCt7Tc&vl=ja
“sternocleidomastoid”は、「sterno」「cleido」「mastoid」という3つの意味で構成されています。
(sterno-cleido-mastoid)
- sterno → sternum:胸骨
- cleido → clavicle:鎖骨
- mastoid:乳様突起
胸鎖乳突筋を鍛える筋トレメニュー
ここからは、胸鎖乳突筋を鍛える筋力トレーニング種目を紹介します。
プレートネックフレクション
プレートネックフレクションは、首を前後に動かす動作に負荷を与えるトレーニング方法です。
顔面に重りをのせるので、なるべく平らなプレートでやったほうがいいでしょう。
スタートポジション
- プレートを用意します。
- プレートを持ってベンチに仰向けになります。
- 首はベンチからはみ出している状態
- プレートを顔の上に乗せる。
- 顔にタオルなどをかけると楽になる
- ダンベルや重たい本でもOK
- 両手でプレートの下をもつ。
さあ、これでスタートポジションが完了です。
正しいやり方・手順
- 首を後ろに倒していきます。
- 首を前に持ち上げていきます。
- 首を後ろに倒していきます。
①~③で1回となります。
首は大切な部位なので、なるべくゆっくりと前後運動を繰り返そう。
8RM~12RMとなる重量でやりたいですが、はじめに重くしすぎると大ケガをする危険性があるので、少しずつ重量を増やしていくように心がけてください。
ネックラテラルエクステンション
ネックラテラルエクステンションはゴムバンドがあればできる種目です。
どうしてもなければ、タオルでもいいです。
スタートポジション
- ゴムチュープを用意します。
- ゴムチューブを輪っかの形にします。
- 輪っかを頭にまく。
- チューブの反対側をどこかにかける
- かけるところがなければ、自分でもっていてもOK
- ご家族やパートナーにやっていただくと吉
正しいやり方・手順
- 首を左に回転させる。
- 首を真正面に戻す。
①~②だけで1回となりますが、左右それぞれでやっていただく必要があります。