肩の筋トレ

三角筋前部を筋肥大させるショルダープレスの種類・やり方

三角筋前部の筋肥大を最大化するショルダープレスのやり方
この記事の目的

以前、上半身の筋トレメニュー一覧という記事において、上半身は6部位に分割して鍛えるとご説明しました。

このページでは、肩の筋肉群を鍛える種目の1つである、「ショルダープレス」について解説しています。

ショルダープレスとは?

ショルダープレス

三角筋を鍛える筋トレメニュー

肩まわりには大きく分けて以下の筋肉がありますが、ショルダープレスとは、ダンベルやバーベルを頭の横から頭上に持ち上げることで、主に三角筋(さんかくきん)を鍛える種目です。

  1. 三角筋(さんかくきん)
  2. 僧帽筋(そうぼうきん)
  3. 肩甲挙筋(けんこうきょきん)
  4. 大菱形筋(だいりょうけいきん)
  5. 小菱形筋(しょうりょうけいきん)
  6. 回旋筋腱板(かいせんきんけんばん)
    • 棘上筋(きょくじょうきん)
    • 棘下筋(きょくかきん)
    • 肩甲下筋(けんこうかきん)
  7. 烏口腕筋(うこうわんきん)

ショルダープレスでは僧帽筋を鍛えることは2つの理由で簡単ではありません。

  1. 三角筋前部に負荷がかかりやすい
  2. 僧帽筋の可動域が狭い

 

三角筋を鍛えるメリット

三角筋は両肩のシルエットを形作る筋肉です。

三角筋を鍛える筋肥大させることによって、「前後からみたいときに肩幅を広く」なったり、「横からみたときに肩がぶ厚くなっている」という外見的変化が期待できます。

三角筋を鍛えるメリット①  -肩幅が広くなる- 三角筋を鍛えるメリット②  -肩の厚みが増す-

ショルダープレスは全12種類

ショルダープレスにはバーベル、ダンベル、マシンを使った3つのバージョンがあり、簡単な順番で並べると次のようになります。

  1. マシンショルダープレス
  2. ダンベルショルダープレス
    • ツーアーム
    • ワンアーム(ワンハンド)
  3. バーベルショルダープレス
    • 通常版
    • スミスマシン版
  4. その他① バランスボール
    • 自重
    • ペットボトル
    • ダンベル
    • バーベル

主働筋と補助筋

主働筋:三角筋前部

三角筋は前部・中部・後部の3つに分類されるのですが、ショルダープレスでは特に三角筋前部へ負荷がかかります。

三角筋はぐるっと肩を覆っている筋肉で、体積がとても大きいことから、前部の鎖骨部、中部にある肩峰(けんぽう)部、後部の肩甲棘(こうきょく)部の3つに分けることができます。

“ショルダープレスで三角筋を鍛える!僧帽筋の関与を抑えるコツを解説”. TOREMO.
https://toremo.jp/archives/4014, (参照 2019-01-03)

その名の通り三角筋の正面に付いている筋肉で、発達することで迫力のある肩周りを演出できます。

起始は鎖骨の外側1/3、停止は上腕骨であり、この2点を近づけることで収縮させることができます。

三角筋前部はベンチプレスやダンベルプレスでも補助的な役割をもつ筋肉であり、様々なトレーニングをサポートする役割があります。

補助筋:上腕三頭筋

上腕三頭筋(じょうわんさんとうきん)は、腕の中でも二の腕の部分に位置する筋肉です。

腕には力こぶの部分である上腕二頭筋もありますが、実は腕の筋肉の7割を上腕三頭筋が占めているとも言われており、太くて大きな腕を手に入れたいのであれば上腕三頭筋の発達は欠かせません。

上腕三頭筋の役割は肘関節の伸展動作、つまりはひじをまっすぐ伸ばす動きで使われる筋肉であり、ショルダープレスでも肘の曲げ伸ばしが行われるため、上腕三頭筋へも刺激が入るというわけです。

コンパウンド種目(複数関節)

筋力トレーニングは単関節種目(アイソレート種目)と複数関節種目(コンパウンド種目)に分類されます。

ショルダープレスは、肩や腕を同時に動かす筋トレなので、複数関節種目(コンパウンド種目)に該当します。

コンパウンド種目はケガをしやすいというリスクがあるので、初心者のうちは単関節種目(アイソレート種目)で丁寧に鍛えていくほうが良いでしょう。

ショルダープレスの代替種目

どうしてもショルダープレスをやりたいという方は、重量を軽めに設定して、関節や筋繊維にかかる負荷が高くなりすぎないように注意してください。

難易度(低)マシンショルダープレス

マシンを使ったショルダープレスは、もっとも初心者に向いているメニューです。

マシンショルダープレスのメリット
  1. フォームと軌道が安定する
  2. マシンなので安全性が高い
  3. ウエイトスタック式ですぐ重量が変えられる

 

マシンなのでウエイトを落とすリスクもなく、動きの軌道も決められているので、特に初心者にオススメなメニューです。

ショルダープレスができるマシンはどんなジムにもありますので、肩を鍛えるときはすぐにやってみましょう。

難易度(中)ダンベルショルダープレス

マシンショルダープレスに慣れてきたら、次はダンベルショルダープレスに挑戦してみましょう。

ダンベルショルダープレスのメリット
  1. 左右で負荷を変えられる
  2. 軌道を自由に変えられる

 

ダンベルショルダープレスの正しいやり方

スタンディングかシーテッドか

後述するバーベルショルダープレスとともに、ダンベルショルダープレスは立った状態(スタンディング)と座った状態(シーテッド)のどちらでも行える筋トレ種目です。

ただ、スタンディングは腰にかかる負担が高くなりますし、筋肥大効果にプラスの効果は見込めませんので、シーテッドで行うことをおすすめします。

①インクラインベンチの準備

まずは、背もたれの角度を変えられるインクラインベンチを準備します。

ショルダープレスは、重量に対して垂直に重り(ダンベルやバーベル)を持ち上げる動作なので、上半身をほぼ直角にした状態で行います。

そのため、背もたれを直角から少しだけ傾けた85°くらいにセットします。
直角(90°)だと背中をもたれることができないので、わずかながら傾けることをおすすめしてます。

インクラインベンチとは? ~Incline bench~

上半身の角度よりも低い背もたれが低すぎると、次のような悪影響が生じます。

ショルダープレスでベンチの角度が低いと…
  1. ショルダープレスに集中できない
  2. 腰回りの筋肉が疲労する
  3. 動作がブレる

 

さらに、ショルダープレスでは左右に負荷がかかっていてバランスが悪くなっているので、背もたれと背中に空間があると、ご自身で姿勢を維持していただく必要があります。

そうすると、腰回りの筋肉群がとても疲れてトレーニングどころではないので、動作に入る前にベンチの角度を正しくセットすることが大切なのです。

インクラインベンチがジムになければ残念ですが、Amazonでも9,000円くらいで購入できるので、ご自宅にスペースがあればご検討ください。

②胸をはって座りダンベルを顔の横で構える

少し斜めに傾けたインクラインベンチに、しっかりと胸を張った状態で座ってください。

両手にダンベルを持って、顔の真横にくるようかまえてください。

両膝にダンベルを乗せて、片方のダンベルずつを膝で蹴り上げるようにして耳の横にセットすると楽です。

前腕は地面と垂直(肘の角度が90度)になるよう意識してください。
これがスタートポジションです。

頭上でダンベル同士をくっつけるイメージを意識すると、三角筋前部に負荷がかかりやすくなります。

重量設定はコチラをご確認ください。

③ダンベルを持ち上げる

ダンベルを構えたら、両腕をまっすぐ真上に伸ばしていきます。

ダンベルの軌道が弧を描くように持ち上げ、肘を伸ばしきらない位置で止めるのがポイントです。

④三角筋がストレッチするまで下げる

筋線維をストレッチさせることで筋肥大効果が高まるとされているので、戻していくときは三角筋がしっかりとストレッチ(伸展)するところまで下げましょう。

最低でも、ダンベルが耳の横にくるまでは下げたほうが良いと思います。

難易度(中)バーベルショルダープレス

バーベルショルダープレスは、バーベルが顔の前に行ったり来たりする点が、少しだけ難易度が高くなっている理由です。

バーベルショルダープレスのメリット
  1. 左右が連動して動く
  2. 高重量を扱える

 

両腕が繋がった状態になるので、バランスが取りやすく高重量を扱えるようになります。

高重量は筋肥大に必ずしも必要不可欠なものではないですが、トレーニングの達成感を味わうためには重要な要素です。

①セットアップ

インクラインベンチのセットアップに関しては、ダンベルショルダープレスと同じですので、割愛します。

パワーラックを使おう

肩の筋肉はケガをしやすい特徴をもっているので、いきなり高重量を扱ったり、バーベルを勢い良く上に持ち上げたりすると、ケガをしてしまうリスクが高まります。

そんなときは、ジムにおいてあるパワーラックでバーベルショルダープレスをやりましょう。

パワーラックならバーベルの軌道が固定されているので、前後にブレることなく安定した姿勢でやれますし、セーフティバーもセットできるので、万が一のときも安心です。

②バーベルを顔の前で構える

両手で持ったバーベルを顔の前で構えます。

バーベルショルダープレスでバーベルを顔の前で構える

あまりに高重量でやると、このスタートポジションになるだけでけっこうしんどくなります。

③バーベルを真上に持ち上げる

バーベルショルダープレスにてバーベルを真上に持ち上げる

スタートポジションから、バーベルを真上に持ち上げていきます。

この時、腕を伸ばしきらない状態でキープすることがポイントです。
その姿勢のほうがキツいので、三角筋や上腕三頭筋を鍛えることにつながるからです。

④バーベルを顔の下まで戻していく

ある程度の高さまで持ち上がったら、バーベルを顔の下まで戻していきます。

バーベルショルダープレス

ここまでで1回とカウントし、10 ~ 15回で1セットです。

重量を軽くしていきながら、最低でも3セットは行いましょう。

やってみればおわかりになるかと思いますが、けっこうしんどいトレーニングなので、毎日は行わずしっかり休息をとりましょう。

ショルダープレスのコツ・間違い

コツ① 肘を伸ばしきらない

三角筋へとより効かせるためには肘が伸びきる手前で切り返していくことが大切です。

肘を伸ばしきってしまうと三角筋から負荷が抜けてしまい、肘関節への負担が高くなってしまいます。

コツ② 肘を体よりも少し前に出す

動作中は、肘が体よりも少し前に来るようにして動作を行いましょう。

ダンベルが体よりも前方にあることで、三角筋前部へと強い刺激を与えることができます。

逆に体の真横に置くことで、肩関節の外転動作が入るため三角筋の中でも中部への関与が高まります。

鍛えたい場所に応じてフォームを調整してみましょう。

コツ③ 7秒かけてゆっくりと下げる

ショルダープレス以外のトレーニングにも言えることですが、リズムよく高速で動かすよりも、ゆっくりと負荷をかけていたほうが筋肉が大きくなるとの研究結果があります。

筋繊維が伸ばされながら収縮することで、軽い負荷でも高い筋トレ効果が見込めるのです。

エキセントリックとは、筋肉をブレーキとして使う力発揮(伸張性収縮)のことで、実際のトレーニングでいうと、バーベルやダンベルを下ろす局面のことです。同じ重さのバーベルやダンベルを使った場合、負荷を挙上するコンセントリック(短縮性収縮)よりエキセントリックのほうが、ずっとメカニカルストレスは強くなります。

“ダンベルを下げる時や下り坂を走る時は、筋肉への刺激が大きくなる”. 日経Gooday.
https://gooday.nikkei.co.jp/atcl/column/15/040200001/072800057/, (参照 2019-01-03)

間違い① 背もたれが低すぎる

ちなみに、背もたれの角度がもっと低い(60~70度)とインクラインダンベルプレスのフォームに近づくため、大胸筋上部への関与が高くなってしまいます。

ショルダープレスでベンチの角度が低すぎると、インクラインダンベルプレスになってしまう。

間違い② 持ち上げる軌道が直線になっている

ショルダープレスでウエイトを挙上する際に、直線の軌道(真上に上げる)で行うと三角筋の収縮が弱くなってしまいます。

弧を描くようにして内側にウエイトを持ち上げるようにすると、三角筋の起始と停止が近づいて強い収縮感を得ることができるので、軌道を意識して動作を行いましょう。

間違い③ 反動を使っている

ウエイトを下ろして再度持ち上げる際に、反動を利用しないようにしましょう。

反動を利用して持ち上げても、三角筋からは負荷が抜けてしまいます。

切り返す際は一度ボトムポジションで止めてから挙上していきましょう。
一回一回丁寧に動作を行うことを心がけてください。

ショルダープレスのバリエーション種目

通常のダンベルショルダープレスに慣れてきた方のために、バリエーションをいくつか紹介します。
様々な角度から刺激を与えることにより、効率良く三角筋を発達させましょう。

アーノルドプレス

アーノルドプレスとは、あのアーノルド・シュワルツェネッガー氏が考案したとされるトレーニングです。

  1. インクラインベンチの角度を70~80度でセットします。
  2. しっかりと胸を張って腰掛け、手のひらが内側を向いた状態でダンベルを持ちます。
    • ここがスタートポジションです。
  3. 手首を回旋させながら、ダンベルを頭上に持ち上げていきます。
    • スタートポジションでは手のひらが内側、フィニッシュポジションでは手の甲が内側になります。
  4. 肘が伸びきる直前で切り返し、ゆっくりとスタートポジションまで戻していきます。

この動作を繰り返していきましょう。

アーノルドプレスでは、三角筋前部だけでなく三角筋中部へも強い刺激を与えることができます。

さらに三角筋に負荷が乗っている時間が長いため、より効率的に鍛えることができます。

注意点としては、いきなり高重量を扱わないこと、そして手幅を広く設定しすぎないことです。

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