「全身を効率良く引き締めたい」「スポーツで活かせる筋肉が欲しい」という悩みを抱えている人は多いのではないでしょうか。
確かに、ただ闇雲に筋トレをしただけではなかなか体は変わらないと思います。そこで今回は効率良く体を鍛えたい場合にオススメなロープクライミングを紹介していきます。
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ロープクライミング鍛えられる筋肉は?
「ロープクライミング」とは、ロープをよじ登っていくトレーニング種目です。
そのため腕の筋力はもちろん、広背筋や三角筋などあらゆる筋肉に刺激を与えることができます。
つまり一種類のトレーニングで全身を引き締めることができる、効率のいい種目ということです。
また、引く動作が多いため柔道やレスリングなどのコンタクトスポーツで役立つ筋肉を手に入れることができます。
ロープクライミングのフォーム・正しいやり方
ロープクライミングは、消防士やテレビ番組「SASUKE」などで目にしたことがあると思います。
そのためいってしまえばただロープを登るだけなのですが、筋肉をしっかり使いながら登っていくためにはコツが必要なため、その方法を紹介していきます。
初心者にもわかりやすいオススメ筋トレ動画
こちらはクロスフイットというジムで解説されているロープライミングの動画です。
3分半と少し長いですが、丁寧に理解したい人にオススメです。
こちらは解説というより、素早くロープクライミングを実践する動画です。
3つ目は、やり方解説に特化した動画です。
じっくり解説を読みながらやりたいという方は、以下にご説明するやり方をご覧ください。
【実践編】正しいやり方・手順
- ①ロープの一部を両手でしっかりと握りしめます。
- この時、両手が上下になるようにしてください。
- 両手で体を引き上げるようにして地面から浮き、両足をクロスさせてロープにぶら下がります。
- 肘で上体を引くようにして体を持ち上げていきます。
- 最大限体をロープに引き寄せたらもう片方の手でロープの上を掴み、同じ要領で引いていきます。
- この時、体が上がっていくのに合わせて両足も上げていきましょう。
- この動作を繰り返して、一番上まで登っていきます。
- 降りる時は登る時と逆の動作を意識し、肘を伸ばしながら徐々に下がっていきます。
まずは上がれるところまで上がり、慣れてきたら1往復を1セットとカウントして3セットを目安に行いましょう。
ロープクライミングの筋トレ効果を高めるコツ
続いて、ロープクライミングで効率良く全身を鍛えていくためのコツを3つ紹介します。
①背中で引く
ロープクライミングは腕で引くイメージのある種目ですが、より効率的に行うためには背中で引くことが大切です。
なぜなら腕(上腕二頭筋)の筋肉よりも背中(広背筋)の筋肉のほうが、大きくて強いパワーを発揮するからです。そのため腕で引いてしまうとすぐに疲れてしまい、なかなかスムーズに登れません。
動作中は常に背中で引き、補助として腕の筋肉を使うことを意識しましょう。
②動作を丁寧に行う
ロープクライミングは、登るはやさを競う種目ではありません。
はやく登ろう。と意識してしまうと動作が雑になってしまいます。
上手に登るにはやるべき手順がはっきりとしているため、一個一個の動作を丁寧に行うことを心がけてください。
③全身に負荷を感じながら降下する
ロープクライミングは登る動作がメインになってしまいがちですが、効率良く鍛えるためには実は降りる際も重要です。
通常のウェイトトレーニングで考えると登る動作がポジティブ動作、降りる動作がネガティブ動作に該当します。
スクワットやベンチプレスでもネガティブ動作を効かせることが大切なので、ロープクライミングでもゆっくりと耐えながら降りることを意識しましょう。
ロープクライミングの注意点、よくある間違い
ロープクライミングで注意すべき点を3つ紹介していきます。
①ロープから体が離れている状態で手を離してしまう
ロープクライミングを行う際は、両手を上手に利用して体を引き上げていくことが大事になってきます。
登る途中で片手を離すタイミングがあるのですが、この時にロープと体がなるべく近づいていることを意識しましょう。
ロープから体が離れていればいるほど、手を離した際にバランスが不安定になってしまいます。
体をロープに引きつけた一瞬の隙を狙って手を離していきましょう。
②降りる際に力を抜かない
ロープクライミングは、登って終わりではありません。降りる動作もトレーニングに含まれています。
そこで気をつけていただきたいのが、降りる際に両手の力を抜いてしまうことです。
力を抜くと一気に下まで降りることができて楽なイメージがありますが、実際は両手に摩擦がかかって手の皮がむけてしまいます。
降りるときも気を抜かず、全身の筋肉を利用して降下しましょう。
③降りるときに飛び降りない
登ることで精一杯で、降りる余力が残っていない場合があります。
そのときに飛び降りるのは注意してください。もちろんロープの長さにもよりますが、低くても3~5m近くはあります。
さらに地面のクッション性も高くないため、飛び降りた衝撃で足を怪我する危険性があります。
もし余力がない場合は筋肉の力ではなく、両手と両足でロープを挟みながらゆっくりと降りるようにしてください。
ロープクライミングのバリエーション種目
通常のロープクライミングでは物足りない、もしくはうまく登れない、という方のためにいくつかバリエーションを紹介していきます。
さまざまな角度から刺激を与えることで、効率良く全身を鍛えましょう。
両手だけを利用したロープクライミング
まずは両足の補助をなくしたロープクライミングのやり方を紹介していきます。
- ロープの一部を両手でしっかりと握りしめます。
- この時、両手が上下になるようにしてください。
- 両手で体を引き上げるようにして地面から浮き、なるべくロープに体を近づける。
- 肘で上体を引くようにして体を持ち上げていきます。
- 最大限体をロープに引き寄せたらもう片方の手でロープの上を掴み、同じ要領で引いていきます。
- この動作を繰り返して、一番上まで登っていきます。
- 降りる時は登る時と逆の動作を意識し、肘を伸ばしながら徐々に下がっていきます。
両足の補助がなくなるため、より上半身への強度が高まります。
全身の不安定さも増すので、引きつけた際に常に体とロープの距離が近いことを意識しましょう。
加重ロープクライミング
.加重ロープクライミングとは、ウェイトベストなどを背負って行うロープクライミングです。
- ウェイトベストを背負いる。
- ウェイトベストがない場合は、リュックに水の入った2リットルペットボトルなどの重りを入れて対応しましょう。
- ロープの一部を両手でしっかりと握りしめます。
- この時、両手が上下になるようにしてください。
- 両手で体を引き上げるようにして地面から浮き、なるべくロープに体を近づける。
- 肘で上体を引くようにして体を持ち上げていきます。
- 最大限体をロープに引き寄せたらもう片方の手でロープの上を掴み、同じ要領で引いていきます。
- この動作を繰り返して、一番上まで登っていきます。
- 降りる時は登る時と逆の動作を意識し、肘を伸ばしながら徐々に下がっていきます。
加重することで、さらに強度を高めることができます。
通常のロープクライミングでは物足りない、という方にはオススメな種目です。ただし強度はかなり高まるので、十分注意した上で行いましょう。
タオルプルアップ
最後に、なかなかロープクライミングが上手にできないという方にオススメな種目を紹介していきます。
- タオルを用意し、懸垂バーや鉄棒などに引っ掛ける。
- タオルの両端を掴み、体重を乗せるようにして少し体を浮かします。
- しっかりと胸を張り、通常の懸垂のように上体を引き上げていきます。
- ゆっくりと上体を下ろし、腕が伸びきる直前で切り返していきます。
タオルプルアップはタオルを掴んで懸垂をするため、ロープで登る感覚を掴みやすくなります。
ポイントとしては、ロープクライミング同様に腕で引くのではなく背中で引く感覚を掴むことです。
まずはタオルプルアップをマスターしてから、ロープクライミングに挑戦しましょう。
まとめ
今回は全身を効率良く鍛える際にオススメのロープクライミングを紹介しました。
ロープクライミングは動作のなかでたくさんの筋肉が使用されるため、スポーツ競技でも役立つトレーニング種目です。
しかし、難易度は高いため、まずは両足での補助やタオルプルアップなどでイメージを掴んでから強度を上げていきましょう。