このページでは、上腕三頭筋と大胸筋中部をまとめて鍛えられる「ナロー・ハーベルベンチプレス」をご紹介します。
省略してナローベンチプレスや、クローズグリップベンチプレスと呼ばれたりもしています。
鍛えられる部位・筋肉
大胸筋がメインターゲットの筋トレ種目ではベンチプレスが圧倒的な知名度をもっていますが、ここでご紹介します「ナロー・バーベルベンチプレス」は上腕三頭筋を鍛えられる筋トレ種目です。
上腕三頭筋は、上腕全体にある筋肉のうち、約3分の2を占めている比較的大きな部位のため、腕を大きく見せたい男性はしっかりと鍛えておきましょう。
必要な器具・正しいやり方
では、早速やり方をご説明していきます。
初心者にも分かりやすい筋トレ動画
まずはYoutubeにアップロードされている「ナロー・バーベルベンチプレス」の動画をいくつかご紹介しましょう。
テキスト情報は左脳ですが、動画は右脳で理解できるので、短時間でも記憶に残りやすい。
ムービーで理解できてしまった方は、この後の記事は読まなくてもよいくらいだと思います。
必要な筋トレ器具
その名の通り、「ナロー・バーベルベンチプレス」ではバーベルとベンチが必要です。
どちらも自宅に用意することは難しいかもしれませんが、ジムに行ってくれればほぼ必ず置いてあるでしょう。
ただ最近は、女性をターゲットにしたフィットネスクラブも増えています。
そういったところでは、簡易的な筋トレ器具しか置いていないことも珍しくありません。
入会する前に、どんなトレーニング用品が常備されているのか、案内してくれるスタッフに聞くなどして、しっかりと確認してもらいたいです。
スタートポジション
間違えると怪我をする恐れもあるため、まずは正しいスタートポジションとやり方を覚えましょう。
オーソドックスなベンチプレスと同じように、ナロー・ベンチプレスもフラットベンチに仰向けになって行います。
- フラットベンチに仰向けになる
- 肩甲骨をできるだけ内側に寄せる
- バーベルを順手で握る
- 握る手の幅は肩幅と同じにしよう
- バーベルを胸の上にくる位置に上げる
ナロー・ベンチプレスは身体の軸周辺に負荷がかかる筋力トレーニングのため、両脚もほとんど開かないままでOKです。
トレーナーによっては、両脚をベンチにあげてたたんで行っている方もいらっしゃいます。
正しいやり方
- 肘をゆっくり曲げながらバーベルを下ろす
- バーベルは胸の上におろすと上腕三頭筋の短頭(内側頭・外側頭)への負荷が大きくなります。
- 胸の下部におろすほど長頭への負荷が大きくなる
- 上腕三頭筋を意識しながら腕を伸ばし、バーベルを上げていく
- 収縮を最も感じるところでストップする
- 腕が伸び切ると負荷が逃げてしまうので注意しよう
筋トレ効果を高めるコツ
ナロー・バーベルベンチプレスの効果を高める3つのコツを紹介していきます。
①脇を締めたまま行う
ナロー・ベンチプレスは手幅が狭いので、脇を締めながらバーベルを下げることをオススメします。
なぜなら、脇を開いて行うと負荷が上腕三頭筋から逃げてしまうからです。
また、手首や肘への負荷が大きくなってしまいケガを誘発する恐れもあります。
常に脇を締めた状態でバーベルを上下させることで、上腕三頭筋への負荷を最大化できるのです。
きちんとバーベルが胸にあたる程度まできちんと下げて、元の高さまで押し戻していきましょう。
②常に肩甲骨を寄せる
通常のベンチプレスと同様に、ナロー・バーベルベンチプレスでも肩甲骨を寄せて行いましょう。
なぜなら胸を張り肩を固定しておくことで、バーベルの負荷が背中等へ逃げないようになるからです。
ターゲットである上腕三頭筋へ負荷を乗せるためにも、常に肩甲骨を寄せて行いましょう。
③サムレスグリップで行う
ナローバーベル・ベンチプレスでは、サムレスグロップ(親指を外して握る方法)で行いましょう。
なぜなら、サムレスグリップで行うことで重量が手の親指側にかかりやすくなり、手首の負担を軽減してまっすぐバーベルを押し上げることができるからです。
注意点、よくある間違い
続いて、ナロー・バーベルベンチプレスを行う上で注意すべき点を3つ紹介していきます。
①手幅を狭くし過ぎない
ナロー・ベンチプレスの特長はグリップ時の手幅の狭さです。
手幅を狭くグリップすることにより、上腕三頭筋も使ってバーベルを持ち上げることになるため、上腕三頭筋と大胸筋が一緒に鍛えられるわけです。
しかし、ナローとはいえ、やみくもに手幅を狭くすれば良いということではありません。
確かに狭くすればするほど上腕三頭筋への負荷は大きくなるが、合わせて手首への負担も大きくなってしまいます。
バーベルを握る手幅は肩幅程度(握りこぶし×2くらい)にし、手首への負担を極力減らすよう心がけましょう。
②反動を使わない
ナロー・バーベルベンチプレスでは反動を使わないようにしましょう。
手幅を狭くするとバランスを取るのが難しい上、反動を使えばさらにバランスを崩しやすくなるからです。
お尻をベンチにしっかりと付け、バーベルを下ろす動作はゆっくりと行うように意識しましょう。
③いきなり高重量を扱わない
ナロー・バーベルベンチプレスは大胸筋よりも上腕三頭筋への負荷が大きいため、通常のベンチプレスほど高重量を扱うことはできません。
手幅を狭くするだけで使う筋肉が変わるため、ベンチプレスに慣れている方でもコントロールできる軽重量から始めるようにしましょう。
バリエーション種目
最後にナロー・バーベルベンチプレスに動作が似ているバリエーション種目を3つ紹介していきます。
スミスマシン・ナローベンチプレス
スミスマシン・ナローベンチプレスとは、スミスマシンを利用して行うナロー・バーベルベンチプレスです。
スミスマシン・ナローベンチプレスのスタートポジション
- スミスマシンのバーベルが胸の位置にくるようにフラットベンチを置く
- フラットベンチに仰向けになる
- 肩甲骨をできるだけ内側に寄せる
- バーベルを順手で握る
- 握る手の幅は肩幅と同じにしよう
- バーベルを押し上る
スミスマシン・ナローベンチプレスの正しいやり方
- 肘をゆっくり曲げながらバーベルを下ろす
- 上腕三頭筋を意識しながら腕を伸ばしバーベルを上げていく
- 収縮を最も感じれるところでストップする
- 腕が伸び切ると負荷が逃げてしまうので注意しよう
この動作を繰り返していきます。
スミスマシンを使うことでバーベルの軌道が固定されるため、ナロー・バーベルベンチプレスと比べて安定感が増しやすくなります。
ナロー・バーベルベンチプレスをやってみたけど上手く負荷が乗らない方や初心者の方にオススメな種目です。
インクライン・ナローバーベルベンチプレス
インクライン・ナローバーベルベンチプレスとは、上体を30〜45度に傾けて行うナロー・バーベルベンチプレスです。
インクライン・ナローバーベルベンチプレスのスタートポジション
- インクラインベンチの角度を30〜45度に調整する
- インクラインベンチに深く座る
- 肩甲骨をできるだけ内側に寄せる
- バーベルを順手で握る
- 握る手の幅は肩幅と同じにしよう
- バーベルを押し上げる
インクライン・ナローバーベルベンチプレスの正しいやり方
- 肘をゆっくり曲げながらバーベルを下ろす
- バーベルは胸の下部におろすほど長頭への負荷が大きくなる
- 上腕三頭筋を意識しながら腕を伸ばしバーベルを上げていく
- 収縮を最も感じれるところでストップする
- 腕が伸び切ると負荷が逃げてしまうので注意しよう
この動作を繰り返していきます。
フラットベンチで行うナロー・バーベルベンチプレスと比べて、上腕三頭筋長頭と大胸筋上部への負荷が大きくなります。
バーベルの軌道はフラットベンチの時と同じく地面に垂直にすることを心掛けましょう。
ナロー・ダンベルベンチプレス
ナロー・ダンベルベンチプレスとは、ダンベルを使うナローベンチプレスです。
ナロー・ダンベルベンチプレスのスタートポジション
- ダンベルを持ちフラットベンチに仰向けになる
- 肩甲骨をできるだけ内側に寄せる
- ダンベルを胸の上にくる位置に上げる
- ダンベルは縦向きで両手を合わせよう
- 横にすると手と手の幅が広がる
- 上腕三頭筋への負荷を感じれれるよう脇を締める
ナロー・ダンベルベンチプレスの正しいやり方
- 肘をゆっくり曲げながらダンベルを胸の前に下ろす
- 上腕三頭筋を意識しながら腕を伸ばしダンベルを上げていく
- 脇が開かないようにダンベルは常に縦向きをキープする
- 収縮を最も感じれるところでストップする
- 腕が伸び切ると負荷が逃げてしまうので注意しよう
この動作を繰り返していきます。
左右のバランスは取りづらくなるが、その分体幹も鍛えることが可能です。
また、手の角度を変えやすいのでダンベルを縦に向けて、脇を締めることで上腕三頭筋への負荷を最大化することができます。