宅リーマン
マイナーなトレーニングですが、上半身において逆三角形のシルエットを形作るために欠かせない肩の筋トレ種目「インクラインフロントレイズ」。
この記事では、「インクラインフロントレイズ」で鍛えられる部位(筋肉)だけでなく、ケガをしにくくする正しいフォームと、筋線維(筋繊維)へ効率的に刺激を与えるコツまでを徹底的に解説します。
ぜひ皆さまも、「インクラインフロントレイズ」を覚えていただき、ハリウッドスターのような理想の三角筋を手に入れましょう。
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インクラインフロントレイズで鍛えられる筋肉
インクラインフロントレイズでは肩の筋肉を代表する三角筋が鍛えられます。
筋肉① 三角筋(前部)
三角筋(さんかくきん)は、前部・中部・後部の3つに分類でき、「インクラインフロントレイズ」では三角筋の前部を鍛えることができます。
三角筋前部は、三角筋の中でも正面の部位を指します。
正面から見た際にインパクトのある肩幅を作るには、三角筋前部の発達が欠かせません。
鎖骨の外側1/3から上腕骨まで付着していて、この2点を近づける動作(収縮)や、遠ざける動作(ストレッチ)で刺激を与えることができます。
三角筋前部の主な役割としては肩関節の屈曲(上腕を水平に挙げる動作)であり、これはフロントレイズと同様の動作です。
そのほか、水平内転(上腕を水平にあげ、内側に寄せる動作)、内旋(小さく前習えをし、肘から先を内側に寄せる動作)が挙げられます。
三角筋前部はベンチプレスやダンベルプレスでも補助的な役割をもつ筋肉であり、様々なトレーニングをサポートする役割があります
「インクラインフロントレイズ」では肩関節の屈曲が行われています。
インクラインフロントレイズのやり方
インクラインフロントレイズの正しいフォームと効かせ方のコツを紹介するので、ぜひ試してみてください。
ここがスタートポジションです。
三角筋前部がストレッチされていることを意識しましょう。
三角筋前部には肩関節の内旋の役割もあるため、上腕を上げながら手の甲を上にしていきましょう。
そのまま、ゆっくりとダンベルを下ろし、負荷が抜けきる手前で切り返していきます。
①〜⑤を繰り返していきましょう。
回数の目安は、8~12回を目安に最低3セット行うようにしてください。
インクラインフロントレイズの筋トレ効果を高めるコツ
インクラインサイドレイズをより効果的に効かせるためのコツを3つ紹介します。
コツ① 初動をゆっくり行う
通常のフロントレイズではなくわざわざインクラインフロントレイズを行うメリットは、三角筋前部にしっかりとストレッチをかけられる点です。
そしてインクラインフロントレイズではスタート時からすでにストレッチをかけることができます。
そのため初動をゆっくりと行うことにより、より長い間ストレッチの刺激を与えることができます。
コツ② ネガティブ時も負荷を抜かない
インクラインフロントレイズでは、ダンベルを持ち上げてから下ろす際にゆっくりと下ろしていきましょう。
ここで力を抜いてストン、と戻してしまっては三角筋前部から負荷が抜けてしまいます。
しっかりと負荷を感じながらネガティブ動作を耐えることにより、効率良く刺激を与えることができます。
コツ③ 足は地面につけずにまっすぐ伸ばす
インクラインフロントレイズは、動作時にダンベルが身体の側方を通ります。
足を地面に着けた状態ですと、ダンベルが太ももにぶつかり動作の邪魔となります。
そのため足はベンチの上で伸ばすようにして、浮かしておきましょう。
インクラインフロントレイズの注意点・間違い
インクラインフロントレイズを行う際に注意するべき点を2つ挙げます。
間違い① ベンチの角度が急すぎる
インクラインフロントレイズを行う際のベンチの角度は40-45度が最適です。
これ以上角度を高くしてしまうと、三角筋前部にオーバーストレッチがかかってしまい怪我の原因となります。
肩関節は怪我をしやすい部位なので、細心の注意を払いましょう。
間違い② 高重量を扱っている
インクラインフロントレイズを行う際は通常のフロントレイズよりも重量を低く設定しましょう。
高重量で行うことも怪我のリスクを高めてしまいます。
5キロ~7キロでも十分効かせることができるますので、重量設定の目安にしてみてください。
インクラインフロントレイズのバリエーション種目
通常のインクラインフロントレイズに慣れてきた方のために、バリエーションを2つ紹介します。
様々な角度から刺激を与えることにより、効率良く筋肥大を狙いましょう。
ケーブル・インクライン・フロントレイズ
ケーブル・インクライン・フロントレイズは、負荷をダンベルからケーブルに変更したインクラインフロントレイズです。
- ベンチを40-45度に調節する
- ケーブルマシンの真ん中にセットする
- ケーブルマシンに背を向けてベンチに寄りかかる
- 両手でアタッチメントを握る
- 通常のインクラインフロントレイズ同様、上腕を地面と垂直になるまであげる
- ゆっくりと戻していき、負荷が抜けきる直前で切り返す
ケーブルインクラインフロントレイズでは、ケーブルマシンを使用しているため常に三角筋前部へと負荷をかけ続けることができます。
注意点としては、通常のインクラインフロントレイズ同様に初動・ネガティブでもゆっくりを意識することです。
オルタネイト・インクライン・フロントレイズ
オルタネイト・インクライン・フロントレイズは、片手ずつ行うインクライン・フロントレイズです。
- ベンチを40-45度でセット
- 両手にダンベルを持ち、セットしたベンチに仰向けになる
- 親指を上にし、体の横にダンベルをセット
- 片方のダンベルを上体が地面と垂直になるまで上げ、ゆっくりと下ろす
- 負荷が抜ける直前まで下ろしたら、今度は逆のダンベルを持ち上げていく
- 交互に繰り返す
オルタネイトインクラインフロントレイズは片手ずつ行うため、より集中して効かせ、筋力の左右差を埋めることができます。
注意点としては片方を上げることによりバランスを崩しやすくなることです。常に体幹部に力を入れた状態で動作を行いましょう。
インクラインフロントレイズのまとめ
今回は三角筋前部のストレッチ種目であるインクラインフロントレイズを紹介しました。
通常のフロントレイズでは重力の関係で三角筋前部へのストレッチが弱くなってしまいます。新しい刺激を入れるために、ぜひインクラインフロントレイズを試してみてください。
しかし、フォームも簡単で効かせやすいかわりに、重量設定だけは気をつけましょう。まずはなるべく軽い重量から始め、慣れてきたら徐々に上げていきます。
インクラインフロントレイズをマスターし、男らしい肩幅を手に入れましょう。