本日は、筋肉がつきやすくなるだけでなく体脂肪を減少させる効果まで期待できるHMBサプリメントを徹底的に比較します。
HMBは僕たちの体内で生成できる物質です。
しかし、生成される量があまりに少なくて突き抜けた効果が期待できないため、サプリメントで補充してあげる必要があるのです。
ちなみに、HMBサプリが登場したのは2000年以降なので、新しいサプリメントです。
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HMBの概要
まずはHMBの概要からお話しましょう。
ちなみにこの記事では簡単な内容だけを書いています。
HMBの効果や副作用・摂取タイミングや量について知りたい方は、以下記事を参考にしてください。
HMBの正式名称は「βヒドロキシ βメチルブチレート酢酸」とかなり長く専門的な用語です。
HMB摂取で期待できる効果とは?
HMBは分岐鎖アミノ酸の1つであるロイシンが代謝されたときに生成される副産物です。
分岐鎖アミノ酸(BCAA)とはバリン・ロイシン・イソロイシンの3つを指します。
HMBには、筋肉を分解していく異化作用(カダボリック)や、筋線維が小さくなる筋萎縮を抑制する働きがあります。
と同時に、筋肉を大きくする同化作用(アナボリック)を促進する働きもあるので、端的に言ってしまうと筋肉を大きく成長させる効果がある成分ということになります。
筋肉増に必要なHMB摂取量は?
筋肉量と強度を高める効果があると期待されているHMBですが、果たしてどれくらいの量を摂取すればその効果を実感できるのでしょうか。
アメリカで行われた実験によると、HMBを1日3gほど摂取してトレーニングすることで、増加する筋肉量が2kgも変わるという結果が出たのです。
この実験では、1日6gのHMBを摂取すると逆に筋肉量が減少したという結果も出ました。
そのため、効果を出したいからといってたくさん摂取することは逆効果です。
厳密には、体重1kgあたり38gのHMBを摂取することが適量なようです。
体重60kgなら2.16g、体重50kgなら1.9gのHMB摂取が望ましいということになります。
HMBは食べ物から摂れないの?
筋肉の分解を抑えてくれて、同時に筋肉を大きくする働きがあるHMBですが、サプリメントではなく食べ物から摂ることはできないのでしょうか。
結論から言えば、HMBは食べ物から摂取可能です。
ですが、、、その量が問題となります。
HMBはBCAAの1つであるロイシンが体内で代謝されたときに生成されます。そして、摂取したロイシンのうち5%がHMBとして生成されるのです。
また、HMBは野菜やお肉に直接的に含まれるのですが、量がとても少なく数mg程度。
さきほど、1日3gのHMB摂取で筋肉量が増加するという実験結果についてご紹介しましたが、3gのHMBを生成するにはロイシンが60gも必要になります。
ロイシン60gを摂取するにはサーロインだと1.5kgも必要。これは現実的な量ではない…
食事から摂取するとなるとお金や手間がかかるだけでなく、そもそも食べきれない量の食材が必要になります。これでは実行するのは難しいと思います。
なので、サプリメントから摂取していくほうが効率的な解決策になるのです。
HMBサプリ11個を比較
HMBの効果については第1章でわかりましたね。
それでは、どんなHMBサプリメントはどんな商品を選べば良いのか考えていきます。
僕も新たに購入を検討しているので、この機会にHMBサプリメントをamazonで調べてみました。
モイスト『ビルドマッスルHMB』
『ビルドマッスルHMB』は株式会社モイストが販売しているHMBサプリ。1日4粒でHMB3gを摂取できるサプリメントです。
90日間の全額返金保障があるので、初心者でも安心して購入できそうです。
内容量 | 120粒 |
販売価格 | 7,900円 |
HMB3gの量 | 4粒 |
HMB3gの単価 | 約264円 |
1日に必要なHMB摂取量である3gの単価が約264円なのが玉にキズ。コスパは継続力を左右する大事な指標なので、この『ビルドマッスルHMB』はパスします。
バルクスポーツ『HMBタブレット』
『HMBタブレット』は、バルクスポーツという販売サイトを運営する株式会社 ボディプラスインターナショナルが独自ブランドで製造販売しているHMBサプリです。
タブレットなので水なしでも摂取できる点がポイントです。
内容量 | 180タブレット |
販売価格 | 4,885円 |
HMB3gの量 | 6タブレット |
HMB3gの単価 | 約163円 |
単価が安いので続けやすそう。しかもタブレットなので水なしで飲める点もいいです。『HMBタブレット』を候補としてチェックしておきます。
バルクスポーツ『HMBパウダー』
同じくバルクスポーツブランドが提供している、パウダー型のHMBサプリメントです。
粉なので水などに溶かして飲む必要があるため、外出時にシェイカーが1つ増えてしまうのがデメリットです。
内容量 | パウダー90g |
販売価格 | 4,062円 |
HMB3gの量 | パウダー3g |
HMB3gの単価 | 約136円 |
単価は安くて魅力的ですが、amazonのレビューを見ると苦味が強いらしいです。味がまずいと続けられなくなるので今回はパスします。
NOW Foods『NOW HMB』
『NOW HMB』はアメリカのサプリメント大手であるNOW Foods(ナウフーズ)が販売を手がけているHMBサプリメントです。
開発と製造はMetabolic Technologies Inc.です。
GMP認定工場で製造されているサフリメントので信頼性は高いと考えられますね。
内容量 | 120カプセル |
販売価格 | 3,580円 |
HMB3gの量 | 6カプセル |
HMB3gの単価 | 179円 |
単価は普通ですが、錠剤タイプなので飲むときにお水が必要となります。バルクスポーツの『HMBタブレット』のほうが安いので、『NOW HMB』はパスします。
Optimum Nutrition『ON HMB』
『ON HMB』はOptimum Nutrition社のHMBサプリメントです。Optimum Nutrition社はプロテインの『ゴールドスタンダード』や総合サプリメントの『OPTI-MEN』も販売している会社として知られています。
内容量 | 90カプセル |
販売価格 | 4,833円(定価12,096円) |
HMB3gの量 | 3カプセル |
HMB3gの単価 | 約162円 |
単価が『HMBタブレット』と同等なので魅力的。そして1カプセルでHMB1gが摂取できる点もいいです。
これも候補としてチェックしておきます。
ALPRON『アルプロンHMB』
『アルプロンHMB』は、アルプロン社が製造販売しているHMBサプリメントです。パウダー型なので水などに溶かして服用します。
アルプロンはパーソナルトレーナー開業支援などもしている日本の企業です。
内容量 | パウダー100g |
販売価格 | 3,983円 |
HMB3gの量 | パウダー3g |
HMB3gの単価 | 約120円 |
単価が安いところが魅力的ですが、シェイカーが必要になるパウダータイプなのでとりあえず今回はパス。
シェイカー問題を解決できれば購入を検討します。
Nutrakey Health『HMB』
これはNutrakey Health社が販売している『HMB』です。Nutrakey Healthとはアメリカのスポーツサプリメント企業です。
1箱1,872円とかなりお安いようにみえますが、1粒あたり0.3gのHMBしか含有していません。
3gのHMBを摂取するには9粒も必要になり、単価は187.2円となってしまいます。
内容量 | 90粒 |
販売価格 | 1,872円(定価2,980円) |
HMB3gの量 | 9粒 |
HMB3gの単価 | 約188円 |
3g単価が188円とコスパ面で良くないので、Nutrakeyの『HMB』も今回はパス。
Saturn Supplements『HMB 1500』
Saturn Supplements社は米国アトランタ州を本拠地とするサプリメント企業です。
日本ではあまり知名度がないかもしれません。
価格をみると高く感じるかもしれませんが、1.5gのHMBを含もっているカプセルが250粒もあるので、3g単価は40円ほどになります。
内容量 | 250粒 |
販売価格 | 4,799円 |
HMB3gの量 | 9粒 |
HMB3gの単価 | 約39円 |
圧倒的な単価の安さは魅力的。
もしかしたら僕の計算ミスか調査ミスかもしれないので、少し保留にしておきます。
バーサーカー『HMB』
バーサーカーは有限会社クレイン企画ネットワークが販売するHMBサプリメント。
コミカルな絵とインパクトの強いブランド名が特徴です。
内容量 | 90粒 |
販売価格 | 3,480円 |
HMB3gの量 | 6粒 |
HMB3gの単価 | 232円 |
バーサーカーという販売サイトの作りがチープで、運営している方のご挨拶もすごく短くて不安です。。。3gの単価も高いので今回はパスです。
リアルスタイル『ビーレジェンドHMB』
ビーレジェンドはリアルスタイルが製造・販売している国産のプロテイン&サプリメントブランドです。
クオリティの高いプロテインをお手頃価格で提供しているので、日本でもファンが増加していて、僕もファンの1人です。
内容量 | パウダー135g |
販売価格 | 6,100円 |
HMB3gの量 | パウダー3g |
HMB3gの単価 | 約136円 |
パウダータイプなので持ち運びに不便ですが、ビーレジェンドの得意とする単価がとても安い訴求ポイントは魅力的。
今回はパスしますが、もしパウダータイプを購入するなら『ビーレジェンドHMB』で決まりです。
MRM『HMB1000 Muscle Maintenance』
MRMはBCAAサプリが日本でも人気なので、すでに聞いたことがあるという方も多いかもしれません。
そのMRMが製造・販売しているHMBサプリメントが『HMB1000 Muscle Maintenance』です。
内容量 | 60粒 |
販売価格 | 3,000円 |
HMB3gの量 | 3粒 |
HMB3gの単価 | 150円 |
単価も安くて1粒でHMB1gが摂取可能なので試してみたい候補にいれます。
【結論】最終的に選んだ製品は?
11種類のHMBサプリメントを比較してみた結果、以下3商品を購入候補としてチェックしました。
それぞれの商品を共通の基準で比較してみて、今回購入するHMBサプリメントを決めます。
比較する基準は「3g単価」「タイプ」「飲む個数」の3つです。
単価は安ければいいですし、タイプはタブレットがもっとも良いです(水無しで飲める)。
飲む個数は少ないほうが消化しやすいのでOKです。
以上の3基準でみてみると、最後に検証したMRM社の『HMB1000 Muscle Maintenance』がもっとも良いという結論になりました。
[jin-button-flat visual=”” hover=”down” radius=”50px” color=”#ea813d” url=”https://jp.iherb.com/pr/MRM-HMB-1000-Muscle-Maintenance-60-Capsules/62988?rcode=MOR7532″ target=”_blank”]ご購入はこちら[/jin-button-flat]HMBの効果を検証した実験
ボールステイト大学の研究結果

Ball State University
アメリカのボールステイト大学が2000年に発表していた論文で、HMBに期待されている効果が果たして本当なのか、実験して検証した結果がまとめられています。
実験の概要
まず37人の筋力トレーニング未経験の学生を集めて3つのグループに分けます。
そして、それぞれのグループごとにHMBの摂取量を変えて筋力トレーニングを実施してもらいます。
- A:HMBを摂取せず、週3回の筋トレ
- B:HMBを1日3g摂取し、週3回の筋トレ
- C:HMBを1日6g摂取し、週3回の筋トレ
正確なHMB摂取量は次のとおり。
グループAは摂取しません。
グループBは体重1kgあたり38mgのHMBを摂取
例:体重70kg × 38mg = 2,660mg(2.6g)
グループCは体重1kgあたり76mgのHMBを摂取
例:体重70kg × 76mg = 5,320mg(5.3g)
実験の結果
では、この内容で筋力トレーニングをしたそれぞれのグループにどんな違いが表れたのでしょうか。
結果は以下の通り。
まずはグループA。
HMBサプリはまったく摂取することなく筋力トレーニングをした被験者の筋肉量は少しだけ増加してました。
これまで筋トレをしていなかった方々なので、筋トレをして筋肉量が増えるのは当然です。
続いてグループB。
HMBサプリを体重1kgあたり38mg摂取するグループなので、1日約3gのHMBを摂取することになります。
グループBはグループAと比べて2kgも筋肉量が増えていました。
最後にグループC。
HMBサプリを体重1kgあたり76mg摂取するグループなので、1日約6gのHMBを摂取することになります。
Cの被験者はなんと、逆に筋肉量が落ちてしまったのです。
まとめ
筋力トレーニングをしている方がHMBを摂取すると、筋肉を効率的に増やす効果があるが、HMBを多量に摂取するとかえって筋肉量の減少を招いてしまうリスクがあります。