ヒップエクステンションで鍛えられる筋肉は?
ヒップエクステンションはお尻の筋肉を鍛えるトレーニング種目です。
お尻は大臀筋(大殿筋)と呼ばれる面積の大きい筋肉で覆われているため、発達することで明らかな見た目の変化を実感できることもあり、モデルや芸能人の方に人気の部位です。
「美尻になりたくありません。」なんて方はいないと思うので、覚えておいて損はないでしょう。
正しいやり方
ヒップエクステンションは、特別な器具が不要なトレーニングなので、自宅で簡単に行うことができます。
まずは正しいやり方から見ていきましょう。
正しいやり方
- 床にマットを敷く
- 両手と両膝をついて四つん這いになる
- 背中が丸まらないようにしっかりと胸を張った状態で、片方の足を軽く浮かせる
- 足を浮かせた状態で膝を軽く前方に出す
- 大臀筋をストレッチさせる
- ここがスタートポジション
- 前に出した足を後方に振るようにして引き伸ばしていく
- 足を後ろに下げるに連れて膝を伸ばすことを意識
- 大臀筋が収縮するまで足を上げたら、ゆっくりとスタートポジションまで戻していく
- スタートポジションで大臀筋のストレッチを感じたら、再度足を上げていく
この動きを繰り返していきましょう。
注意点、よくある間違い
ヒップエクステンションを行う上で注意すべき点を3つあげていきます。
①腰を極端に反らない
ヒップエクステンションを行う際は、腰が極端に反らないように注意しましょう。
腰が反ったままま動作を行ってしまうと大臀筋に上手に負荷が乗らず、さらに腰を痛める危険性があります。
動作に入る前にしっかりとお腹に力を入れ、上体がまっすぐになるようにしましょう。
②動作中は膝をマットにつけない
ヒップエクステンションは片足ずつ行いますが、動作中は上げている方の膝を常にマットから離すようにしてください。
マットに膝がついてしまうと大臀筋から負荷が抜けてしまうので、足を下ろす際(ネガティブ動作)でも常にマットから膝が離れている状態をキープしましょう。
③勢いよく蹴り上げない
ヒップエクステンションを行う際は、後ろに足を伸ばしていく時に勢いよく蹴り上げないようにしましょう。
勢いよく蹴り上げてしまうと動作が雑になり、大臀筋から負荷が抜ける可能性が高くなります。
基本的に足以外は動かさない種目のため、ゆっくりと丁寧に動作を行うことを心がけてください。
効果を高めるコツ
続いて、大臀筋へとピンポイントで効かせるためのコツを3つ紹介していきます。
①足の付け根から持ち上げる
大臀筋を刺激するために大切な動きは、股関節の伸展動作(足を後ろに振る動作)です。
ヒップエクステンションでも股関節伸展を意識することで、大臀筋へと効かせやすくなります。
足先を後ろに上げるのではなく、付け根を上に持ち上げる意識で動作を行うことで自然と股関節が伸展させることができるので試してみてください。
②収縮時に1秒停止
ヒップエクステンションを行う際は、足を持ち上げて大臀筋が最も収縮した場所(トップポジション)で1,2秒停止しましょう。
ヒップエクステンションは自重トレーニングでそこまで強い刺激を与えることが難しいため、収縮を意識することでより効果的になります。
毎回お尻がギューっと収縮した上体でキープすることをイメージして行いましょう。
③呼吸を意識する
動作中に呼吸を意識することで、より効果的なトレーニングを行うことができます。
具体的には足を上げる際に息を吐き、戻す際に吸い込むようにしましょう。
息を吐くことで自然に腹圧が高まり、体幹部を固定させることができます。
息を止めてしまうと血圧が高まってしまうため、意識して呼吸をするくせをつけましょう。
バリエーション
ヒップエクステンションは自宅でも簡単にできて大臀筋を刺激しやすいというメリットがある反面、負荷が弱いという課題があります。
そこで、通常のヒップエクステンションに慣れてきた方のためにいくつかバリエーションを紹介していきます。
チューブ・ヒップエクステンション
チューブ・ヒップエクステンションは、ゴムバンドを利用して行うヒップエクステンションです。
- 床にマットを敷き、両手と両膝をついて四つん這いになる
- 背中が丸まらないようにしっかりと胸を張った状態で、片方の足を軽く浮かせる
- 片足を浮かせた状態で膝を軽く前方に出す
- 大臀筋をストレッチさせる
- 円状のゴムバンドを用意し、浮かせた方の足の裏ともう片方の膝下の2点で伸張させる
- ここがスタートポジションです。
- 前に出した足を後方に振るようにして引き伸ばしていく。
- この時、チューブが伸びていくことを意識
- 大臀筋が収縮するまで足を上げる
- ゆっくりとスタートポジションまで戻していく
この動きを繰り返していきましょう。
チューブを利用することで強度が強まり、ネガティブ動作時でも負荷が抜けにくくなります。
チューブは伸びれば伸びるほど負荷が強まるという性質があるため、上げれるところまで足を上げるようにすると効果的です。
また、チューブが緩んでしまうと負荷が抜けてしまうので、負荷が抜けるギリギリ手前で切り返していきましょう。
ケーブルマシン・ヒップエクステンション
ケーブルマシン・ヒップエクステンションは、ケーブルマシンを利用したヒップエクステンションです。
- ケーブルマシンにアンクルリストを設置し、片足を通す
- アンクルリストは足首の位置にセット
- ケーブルマシンから少し離れ、直立
- 両手は腰に添えておく
- お腹にしっかりと力を入れた状態で、アンクルリストを通した方の足を後ろに伸ばしていく
- 大臀筋の収縮を感じるまで上げたら一度止める
- ゆっくりと戻していく
- ケーブルの負荷が抜ける直前で切り返し、再度足を上げていきましょう。
この動作を繰り返していきます。
ケーブルマシンを利用することで常に大臀筋に負荷を乗せ続けることができ、動作も簡単なためオススメな種目です。
ただし立って行うため姿勢を保持しづらくなります。
常に上体がまっすぐなること、片足以外は動かさないことを意識して行いましょう。
スミスマシン・ヒップエクステンション
最後に紹介するのが、スミスマシンを利用したヒップエクステンションです。
- マットを用意し、スミスマシンの下に敷く
- 両手と両膝をついてマットに四つん這いになる
- 背中が丸まらないようにしっかりと胸を張った状態で、片方の足を軽く浮かせる
- 浮かせた足裏の中心に、スミスマシンのバーを乗せる。
- ここがスタートポジション
- バーを乗せた足を斜め上方向に向かって押し上げていく
- 大臀筋が収縮するまで足を上げたら、ゆっくりとスタートポジションまで戻していく
- 負荷が抜けきる直前で再度切り返し、押し上げていく
この動きを繰り返していきましょう。
スミスマシンはあらかじめバーベルの軌道が決まっているため、怪我のリスクも少なく安心して行うことができます。
また、ヒップエクステンションの中ではもっとも高重量を扱えるためチューブやケーブルよりも強度を高めることが可能です。
ただし、いくら安全性が高いからといっても足から滑り落ちたら怪我をする危険性があるため、足の裏の中央(ミッドフット)にしっかりと乗せて安定させた上で行いましょう。
まとめ
今回はヒップアップに効果的なヒップエクステンションのフォームや効かせ方のコツまで紹介しました。
ヒップエクステンションは自宅でも簡単に行えて大臀筋に効かせやすいため、初心者の方にもオススメな種目です。
また、負荷が足りない場合はチューブやケーブルを利用して強度を高められるバリエーションが豊富な種目です。
今回紹介したコツや注意点を意識し、ヒップエクステンションをマスターして引き締まったお尻を手に入れましょう。