誰しも一度は見たことがある『ハンドグリップ』と呼ばれるトレーニング器具。
なんとなく使い方をわかってはいるけども、実際にどのような効果があり、どこを鍛えられるかまでを理解している方は少ないのではないでしょうか。
そこで今回は、そもそもハンドグリップではどこを鍛えられるの?といった基本的な情報から、ハンドグリップの正しい使い方や注意点までを徹底的に解説していきます。
ハンドグリップで鍛えられる筋肉は?
ハンドグリップは、基本的には握力増強のために使用されています。
もちろん単純に握力を強化することもできますが、実は握力の強さは前腕の力とも密接に関係しています。
(手をグッと握り締めると前腕に力が入ることをイメージするとわかりやすいです)
つまり、ハンドグリップを行うと握力が強化するのに付随して前腕を太くできる可能性があるのです。
ハンドグリップの正しいやり方
なんとなく使い方を理解している方は多いかと思いますが、改めてハンドグリップの正しい使い方を解説していきます。
- ハンドグリップを用意し、片手で握る
- この時、5本の指でしっかりと握ることを意識
- ここがスタートポジション
- 手を握りしめるようにして、ハンドグリップの両側がくっつくまで力を入れる
- 握力に最大限力を入れ、前腕にも刺激が入った状態で一度停止する
- ゆっくりと手を開いていき、スタートポジションで再度切り返す
この動きを繰り返していきましょう。
ハンドグリップの強度にもよりますが、10-20回を目安に最低3セット以上を行うようにしてください。
筋トレ効果を高めるコツ
ハンドグリップでより効果を高めるコツを3つ紹介していきます。
①握りしめた状態で1~2秒停止する
ハンドグリップで一番負荷がかかるのは、握りしめた状態です。
この状態では前腕筋群が最大収縮しているため、動作中は握りしめたまま1~2秒停止することを意識しましょう。
グリップの両端をくっつけるイメージで行うと、前腕がパンパンになるまで効かせることができます。
②開く動作をゆっくりと行う
注意点の章でも説明しましたが、動作スピードが速くなってしまうとその分前腕への負担が減ってしまいます。
そのためゆっくりと行うことが大切になってきますが、特にハンドグリップを握りしめた後の開いていく動作をゆっくりと行うことを心がけましょう。
1秒で握りしめ、3秒かけて開いていくイメージで行うと効果的です。
③補助を利用する
ハンドグリップでは適切な重量設定が大切だと説明しましたが、通常のハンドグリップにマンネリ化してきた方のために、より高度なテクニックを紹介します。
それは、あえて高強度のハンドグリップを使用し、もう片方の手で補助をするという方法です。
まずは片手でいけるところまで握ってみて、これ以上閉じないというところでもう片方の手の力を利用します。
普段より強い刺激を与えられるため、マンネリ打破には効果的です。
注意点、よくある間違い
続いて、実際にハンドグリップを使用する際によくある間違いを紹介していきます。
動作中は以下の点に注意しましょう。
①負荷が弱すぎる
ハンドグリップは100均ショップなどでも売られているため、簡単に購入できます。
しかし、低価格で購入できるものは比較的負荷が低く設定されているものが多いと思います。
前腕筋群も他の筋肉同様の鍛え方をするのがベストなため、ハンドグリップで100回もできてしまう場合は意味がありません。
なるべく10-20回前後で握力が尽きてしまう重量設定で行うようにしてください。
②可動域が狭い
負荷設定が弱すぎると効果が半減してしまうと説明しましたが、逆に負荷が強すぎても意味がありません。
ハンドグリップの中には70kgに設定された高強度なもの(ゴリラのパッケージ)もありますが、握力が弱い方がこれを購入しても使いこなせません。
ハンドグリップの動作は手を握って開くだけのため、ただでさえ可動域が狭いという欠点があります。
最大限可動域を活用できるよう、自分にあった負荷設定を意識しましょう。
③動作スピードが速い
ハンドグリップでは可動域が狭いという欠点があると説明しましたが、そこで動作スピードを速くしてしまっては前腕への負荷も弱まってしまいます。
握り込むスピードはそこまで意識する必要はありませんが、手を開いていく際はなるべく耐えるようにしてゆっくりと開いていきましょう。
ハンドグリップのバリエーション種目
通常のハンドグリップに慣れてきた方のためにバリエーションと、握力強化、前腕発達にオススメなトレーニング種目を紹介していきます。
さまざまな角度から刺激を与えることで、より効果的に発達させていきましょう。
負荷調整式ハンドグリップ
負荷調整式ハンドグリップとは、一つのハンドグリップで負荷設定を変えられる優れものです。
- 負荷調整式ハンドグリップを握る
- この時、5本の指でしっかりと握ることを意識
- ここがスタートポジション
- 手を握りしめるようにして、ハンドグリップの両側がくっつくまで力を入れる
- 握力に最大限力を入れ、前腕にも刺激が入った状態で一度停止
- ゆっくりと手を開いていき、スタートポジションで再度切り返す
動作自体は通常のハンドグリップ同様なのですが、ワンタッチで負荷を変えられるためドロップセットなどに向いています。
ただし、価格が高く通常のハンドグリップよりも大きいため、購入する際には注意してください。
グーパー運動
ハンドグリップを持っていないけれど手軽に握力を鍛えたいという方にオススメなのが、グーパー運動です。
- 足を肩幅に開き、胸を張って直立する
- 両手をまっすぐ前に出し、地面と平行にする
- この時、両手はしっかりと開く
- ここがスタートポジション
- 両手がグーになるようにしてぎゅっと握りしめる
- 握りしめたらパーになるように両手を大きく開く
このように、グーとパーを交互に繰り返していきましょう。
回数は20回×3セットを目安に行いましょう。
グーパー運動は、器具が何もなくとも手軽に行えるトレーニング種目です。
実際に柔道やレスリングの練習でも取り入れており、握力の持久力を向上させることができます。
負荷を高めるためにお風呂など水中で行うのも効果的です。
隙間時間を見つけて試してみましょう
リストカール
リストカールとは、ダンベルなどの重りを利用して前腕を鍛えていくトレーニングです。
- ダンベルとベンチを用意する
- 片手にダンベルを持つ
- 手首から先がベンチから出るようにしてセット
- この時、手のひらが上になるように
- もう片方の手で前腕を抑え、固定する
- ここがスタートポジション
- 手首を巻くようにしてダンベルを持ち上げていき、前腕をしっかりと収縮させる
- 手首を返すようにしてダンベルを下ろしていき、スタートポジションで再度切り返していく
この動作を繰り返していきましょう。
リストカールは直接的に握力強化には繋がりませんが、前腕が発達することで間接的に握力をアップさせることができます。
ただし、手首は怪我をしやすいためにあまり重い重量で行わないようにしてください。
ハンドグリップのまとめ
今回はハンドグリップの正しい使い方や注意点、バリエーションまでを紹介しました。
ハンドグリップは主に握力強化や前腕を発達させる際に効果的な種目です。
自宅でも簡単に行えるため、まずは隙間時間などを用いて試してみましょう