この記事では、ハンマーカールの正しいやり方とフォームなどについて解説し、上腕筋や上腕二頭筋、前腕筋を鍛えられるダンベルトレーニング種目をご紹介します。
ハンマーカールの筋トレ効果だけでなく、正しいやり方を理解することでパフォーマンスを高めることができます。
特に前腕ある腕橈骨筋(わんとうこつきん)や、上腕筋を太くする筋トレメニューとしてオススメです。
ダンベルがあれば簡単にできますし、女性なら水が入ったペットボトルでもやれる初心者向けの筋トレです。
上腕筋と上腕二頭筋は別の筋肉です。
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ハンマーカールを初心者向けに簡単解説
さて、まずはハンマーカールという筋トレについて、トレーニングを初めたばかりの人にも分かりやすいようにご説明したします。
肘関節のみを使うアイソレーション種目
筋力トレーニングにはいろいろな分類方法がありますが、運動時に屈曲する関節の数で分ける分類方法があります。
1つの関節のみを屈曲させる筋トレ種目をアイソレーション種目(単関節種目)と呼び、2つ以上の関節を同時に屈曲させるトレーニングメニューをコンパウンド種目と言います。
後述しますが、ハンマーカールは上腕筋・上腕二頭筋・腕橈骨筋を鍛えられる腕のトレーニングです。
とはいえ、運動時に曲げる関節は肘関節のみなので、アイソレーション種目に分類されます。
上腕筋を鍛えるために欠かせない筋トレ種目
ハリウッド俳優のような男らしく太い二の腕をつくるために、ジムで多くの男性がやっているトレーニングといえば、ダンベルカールやバーベルカールが代表的です。
どちらとも上腕二頭筋を鍛えるためには効果的ですが、前腕部の筋肉を鍛えたければ、ぜひハンマーカールも取り入れてください。
というのも、ハンマーカールはダンベルカールにひと工夫をいれた筋トレ種目であると言えるのです。
ダンベルカールはダンベルを水平にグリップしますが、ハンマーカールはダンベルを床に対して垂直に持つところが特徴です。
ダンベルの持ち方が変わるだけで、上腕二頭筋よりも上腕筋に刺激がかかるようになります。
上腕筋は、上腕にある筋肉の中でも深層に存在しているインナーマッスルで、上腕二頭筋の下にある筋肉だと考えてください。
上腕筋と上腕二頭筋の違いを知ろう
ここまでで誤解している人がいらっしゃるかもしれませんが、上腕筋と上腕二頭筋は違う筋肉です。
けっこう多いのですが、上腕筋のことを上腕二頭筋の別名だと勘違いしていないでしょうか。
上腕二頭筋や上腕三頭筋があまりにも有名すぎるので、その知名度におさえられてマイナーな筋肉になってしまっていますが、上腕筋は上腕二頭筋の下にあるインナーマッスルです。
引用元:wikipedia
上腕筋を意識して鍛えておくと、二の腕を真横からみたときのシルエットがより太くなります。
見た目だけではなく、学問的には肘関節の屈曲と表現される“肘を曲げる”ときのパワーをより大きくすることにも貢献します。
上腕二頭筋を鍛えておくと、腕が太くなるだけでなく、ダンベルカールやバーベルカールの成績を高める効果もあるので、一石二鳥というわけです。
第1章のまとめ
- ハンマーカールは、上腕を鍛えるトレーニングメニューの1つとして、ダンベルカールやバーベルカールとは異なり、上腕筋を鍛えられます。
- 上腕筋は上腕二頭筋とは違い、腕にあるインナーマッスルです。
- 上腕筋を鍛えることで、肘を曲げる力が強くなるだけでなく、二の腕が太くなるという外見上のメリットもあります。
ハンマーカールで鍛えられる筋肉
第1章では、ハンマーカールの概要や筋トレ効果をさらっとご説明しました。
この第2章では、ハンマーカールによって鍛えられる筋肉を、より効果が高い順番で解説していきます。
上腕筋(じょうわんきん)
ハンマーカールで鍛えられる筋肉でもっとも効果があるのが上腕筋です。
すでに何度もご説明しているとおり、上腕二頭筋とは違う筋肉なので注意してください。

引用元:wikipedia
上腕二頭筋(じょうわんにとうきん)
上腕二頭筋は、二の腕の力こぶをつくっている筋肉です。
肘関節を曲げるときに使われる筋肉で、さまざまな筋トレメニューの要にもなっているため、ぜひ鍛えたい筋肉です。
腕橈骨筋(わんとうこつきん)
腕橈骨筋(わんとうこつきん)は、上腕骨外側下部を起始とし、橈骨の茎状突起を停止とする筋肉です。
ざっくりいえば、下の画像のように前腕外側から肘関節を超えて上腕骨の外側端に細長く存在しています。
腕橈骨筋(わんとうこつきん)が鍛えられて大きくなることで、前腕が太くたくましいシルエットに変わっていき、力強い腕を作り上げることができます。
ダンベルさえあればいつでもどこでもできるのがハンマーカールのメリット。そこで、
ハンマーカールのやり方
ハンマーカールのやり方を解説していきますね。
ハンマーカールは誰でも簡単にできてしまうのですが、その代わり細かいフォームが間違っているままのトレーニーをよく見かけます。
ただ、筋力トレーニングにおける正しいフォームとは、ゲカのリスクを最小限に抑えつつ、狙った筋肉に対して効率的に刺激を与えられるフォームを指します。
初心者のうちに間違ったフォームで筋トレを続けると、変なクセがついてしまって簡単に直せなくなるから、慣れない時期こそ正しいフォームを意識してハンマーカールをやってみてください。
それでは、ハンマーカールの正しいやり方について解説していきます。
【ハンマーカールの正しいフォーム&やり方のポイント】
・背筋をピンと伸ばす
・手の甲を体の外側に向け、ダンベルを持つ
・肘を曲げて持ち上げる
・ダンベルをゆっくりとダンベルを
下ろす
背中をピンと伸ばす

綺麗な姿勢で行う
ハンマーカールに限りませんが、ダンベルを持ち上げる系のトレーニングでは常に背中をピンと伸ばすべきです。
姿勢を良くする理由は以下2つ。
- 反動をつけないため。
- 腰への負担を減らすため。
理由①:反動をつけないため
ハンマーカールのセット後半では、だんだん上腕二頭筋が疲労してダンベルが上がらなくなります。すると、無意識に反動をつけて持ち上げたくなってしまいます。
でも、カラダを大きく揺らして反動をつけても、上腕二頭筋を使っているわけではないから、トレーニングの効果は上がりません。
むしろ、上腕二頭筋”以外”の筋肉で上げていることになり、上腕二頭筋は成長してくれないでしょう。
理由②:腰への負担を減らすため
背中が曲がっていると腰に負担がかかります。
軽い重量でハンマーカールをしている頃は平気と思いますが、成長とともに重量が増えてくると腰への負担が増します。
ダンベルの負荷が腰に向かわないように、背筋をピンと伸ばしてください。
背中さえ伸ばしていれば、ハーマーカールは立って行っても座って行っても大丈夫です。

手の甲を外に向ける
手の甲を外に向けダンベルを持つ
ダンベルカールの場合は手のひらを前方に向けて行います。一方で、ハンマーカールは手のひらを内側に向けた状態で行います。
持ち上げたときにダンベルが縦になるように持つことで、前腕の筋肉群も一緒に鍛えられるのです。
肘を曲げて持ち上げる

腕を動かしてはいけない
ダンベルを構えたら、肘を曲げて持ち上げていきます。最低でも、肘が90度以内になる高さまで持ち上げられると良いです。
肘を曲げて持ち上げる時、肘は固定するのがポイントです。
肘の位置が左右に揺れたりすると力が分散して上腕筋に負荷がかかりません。
ハンマーカールで効果的に筋肉を鍛えるには、肘を動かさない事がコツです。
また、さきほどもお話したとおり、回数を重ねて上腕二頭筋が辛くなってくると、カラダを前後に揺らして反動をつけたくなります。
でも、反動をつけて持ち上げても何にも意味がないから、ゆっくりでも肘だけを曲げて持ち上げていきましょう。