身体の知識

「有酸素運動」と「無酸素運動」の違い

有酸素運動と無酸素運動の違い

この記事では、「有酸素運動」と「無酸素運動」の違いについて説明していきます。

カラダが必要とする栄養について

大胸筋

まずは、どんな栄養素が人体にとって必要とされているのか理解していきます。

三大栄養素と五大栄養素

ヒトの身体は、1日3回の食事によって必要な栄養素を体内に取り入れなければ、健康な生活を営むことができません。

最近は1日1~2食を実施している方もいるようですが、自律神経の働きを正常化するためにも、3食きっちりとることをお勧めします。

食事から摂取される栄養素にはたくさんの種類があります。

そして、特に重要な栄養素である「糖質」「脂質」「タンパク質」の3つを三大栄養素と言い、「ビタミン」と「ミネラル」を加えて五大栄養素と呼んでいます。

三大栄養素と五大栄養素

三大栄養素がエネルギーになる

このうち、エネルギー源となるのは三大栄養素です。

そして、タンパク質と糖質は1gあたり4kcalのエネルギーになり、脂質のみ1gで9kcalのエネルギーを生み出すのです。

つまり、脂質が増えれば増えるほど、カロリーが高まるので太りやすいというロジックが成り立つ。

ただ最近は、カロリーという指標は役にただず、むしろどんな栄養を食べるかが重要とする考え方が主流になりつつあります。声

有酸素運動とは?

有酸素運動とは、あまり強くない力で筋肉を収縮させ続ける運動の総称です。

有酸素運動には次のような特徴があります。

  • 継続的である
  • 筋肉にかかる負荷が小さい

有酸素運動では体脂肪をエネルギー源として燃焼

有酸素運動の場合は、食事から摂取されてカラダに蓄積されている体脂肪を燃やす。
つまり、体脂肪がエネルギー源になるわけです。

そして、体脂肪を燃焼させて筋肉を動かすためには、同時に酸素が必要になります。
そのため、”有酸素”運動と呼ばれています。

整理すると、

  1. 呼吸によって「酸素」を取り入れ、
  2. 「酸素」を使って体脂肪を燃やし、
  3. 筋肉を継続的に動かす。

というのが有酸素運動のメカニズムになります。

有酸素運動の例

有酸素運動といってもいろんな種類の運動があります。

  1. 歩く
    • ウォーキング、散歩
    • 競歩
  2. 走る
    • ジョギング
    • マラソン
  3. 泳ぐ
    • 水泳
    • シンクロ
  4. 踊る
    • ダンス
    • エアロビクス
  5. その他
    • エアロバイク
    • サイクリング

昔、ビリーズブートキャンプというダイエットDVDが流行しましたが、あれはエアロビクスと無酸素運動(筋トレ)を融合させた運動でした。

僕もブームにのって購入した時期がありましたが、有酸素運動がとにかく嫌いので、続かなかったことが記憶に新しい。

有酸素運動が最適なタイミングは?

では、有酸素運動をしたい場合は、どんなタイミングでやるのが良いのでしょうか。

食後60~90分以内に有酸素運動を始めるべきというのが僕の結論だる

例えば、食後すぐに有酸素運動を行うと、胃の中で食べ物が消化されている途中に身体を動かすことになります。

これでは、食べ物の消化を邪魔するだけでなく、食べ物が食道を通って気管に入るリスクも高まってしまいます。
食後60分以内の有酸素運動は避けてほしいタイミングです。

特に水泳は重量から解放されることにより、食べ物が気管に入るリスクが急激に高まります。
絶対にやめてもらいたいです。

ちなみに、食後2時間以上が経過してから運動すること自体は問題ありません。
しかし、運動するためにはヒト血液中のグリコーゲン(糖質)を消費する必要があるため、血糖値を下げることにつながる食後60~90分以内のほうが、健康面でも良いと思われます。

食後60~90分以内が、血糖値がもっとも高くなる(ピーク)と言われています。

有酸素運動を続けるメリット

さて、僕は有酸素運動が苦手なためとても嫌いなのですが、もちろん、カラダにとってメリットが多いことは間違いありません。

特に分かりやすいのは「心拍数」でしょう。
有酸素運動を定期的に繰り返していると、心臓が1回あたりに送れる血液量が増えるので、心拍数も少なくなっていくのです。

ACTN3遺伝子と有酸素運動

ACTN3遺伝子は「αアクチン3タンパク質」の生成に関わる遺伝子です。

瞬発的な力の発揮を得意とする筋線維(筋繊維)を速筋と言いますが、「αアクチン3タンパク質」はその速筋に存在するタンパク質で、繊維の強さや怪我のしにくさに影響すると考えられています。

そもそも遺伝子とは、DNA(デオキシリボ核酸)に記録されているデータのことで、人体の形などを決める設計図の役割を果たしていると考えられています。(異論あり)

そして、変異のないACTN3遺伝子をR型、変異したACTN3はX型と言います。

R型では「αアクチン3タンパク質」が作られますが、X型ではつくられないため、筋トレ(瞬発系トレーニング)が苦手な遅筋繊維になっていきます。

このR型とX型により、RR型・RX型・XX型の遺伝子型に分かれます。

ACTN3

XX型をもつ人ほど、有酸素運動に向いているとされています。

無酸素運動とは?

「無酸素運動」とは、強い力で短時間(瞬間的)に筋線維を収縮させる運動です。

そして、グリコーゲンを乳酸に分解することでエネルギーを生み出す「乳酸系無酸素運動」と、クレアチンリン酸を分解してATPをエネルギーとする「非乳酸系無酸素運動」に大別されます。

ちなみに、僕がこのサイトでご紹介している筋トレは「非乳酸系無酸素運動」に該当しています。

念のため申し上げると、運動のエネルギーとして使えないというだけで、無酸素運動だからと言って呼吸を止めてはいけません。

無酸素運動では糖質をエネルギーとして燃焼する

さて、有酸素運動が体脂肪を燃焼させるのに対して、無酸素運動では血液や筋繊維に貯蔵されている糖質(グリコーゲン)が燃焼されます。

酸素を使うことなく運動を行うので、無酸素運動と言われます。

筋線維(筋繊維)に蓄積されているグリコーゲンを「筋グリコーゲン」と呼称します。

そのため、無酸素運動をするためには日頃から糖質を摂取しておく必要があり、数年前から話題となっている糖質制限ダイエットは、無酸素運動のパフォーマンスを落とすリスクがあります。

また、筋グリコーゲンが足りなくなると、カラダはすぐに筋肉を分解し始める(カタボリック)。
筋肉をエネルギー源として使うためなのですが、バルクアップしてカラダを大きくしたい方にとっては避けたい状態です。

無酸素運動は基礎代謝を高める

無酸素運動のメリットは、筋肥大による基礎代謝アップです。

僕たちが日常生活を営んでいるだけで消費するカロリーを基礎代謝というのですが、筋線維(筋繊維)が増えることにより、基礎代謝がアップすると言われています。

ダイエットと言えば有酸素運動をしないといけないと思われるかもしれませんが、実は基礎代謝のほうが消費カロリーの割合が大きく、痩せるかどうかの明暗が分かれる。

有酸素運動で使われるカロリーは意外と少ないため、「長時間にわたってジョギングしたにもかかわらず、大して痩せなかった」という結果も珍しくはありません。

ダイエットをしたいのであれば、無酸素運動で筋肉を大きくして基礎代謝を高めましょう。

無酸素運動の例

無酸素運動はほとんどが筋トレに分類されてしまうので、あまり種類はありません。

  1. 短距離走
  2. 筋トレ
  3. パワーリフィング
  4. ◯◯投げ(円盤・砲丸など)

 

筋肥大に最適な無酸素運動のやり方

無酸素運動によって筋肉を育てたい場合は、実は最適なやり方というものがあります。

筋肥大にもっとも良いとされるのは、10回~12回の反復で筋線維(筋繊維)が限界になるような負荷をかけることです。

13回以上の反復でも筋肥大はしますが、効果が高いとされるのが10~12回です。

ちなみに、20回以上もできてしまうような負荷の場合は、筋力UPや筋肥大よりも、筋持久力の上昇に貢献します。
このように何回でも繰り返せてしまう場合は、もはや無酸素運動ではなく、有酸素運動をやっていることになるのです。

無酸素運動が向いていない方

貧血ぎみの方は、無酸素運動による高強度トレーニングは注意深く行ってください。

筋トレでは、負荷を与えた筋線維に血液が集まってパンプアップします。
すると、頭の血液が減ってしまいめまいを起こす可能性があります。

もちろん、筋トレしたからといって必ずめまいが発生するわけではありませんが、血液バランスが変わることにより、ふらついたりする危険性があるので、どうしてもやりたい場合は、パーソナルトレーナーをつけましょう。

どちらがダイエットに向いているか?

さて、有酸素運動と無酸素運動の違いをざっくりとお話してきましたが、どちらがダイエットに向いているのでしょうか。

理想的な回答は「どちらも必要」になりますが、僕個人の意見としては「無酸素運動のほうがダイエットに向いている」になります。

無酸素のほうが向いていると考える理由

前述のとおり、無酸素運動では筋肉が鍛えらられます。

筋肉が鍛えられることにより、筋線維(筋繊維)が増えて筋肉量が増えます。

その結果、基礎代謝がアップするため、何もしていなくても消費されるカロリーが増えることになります。

1日に消費されるカロリーのうち、基礎代謝は6~7割を占めていると言われているので、基礎代謝を増やすことにより、消費カロリーが大きく増えると考えられます。

以上より、無酸素運動で筋肥大させることが、ダイエットに効果的だと言えるでしょう。

無酸素運動→有酸素運動の順番が良い

ダイエットの効率を徹底的に高めたいのであれば、先に無酸素運動(筋トレ)をやってから、ジョギングなどの有酸素運動にうつることをオススメします。

筋トレでは筋肉のポテンシャルに大して、10~12回ギリギリの負荷をかけることが求められるので、有酸素運動で疲れてしまうと、この負荷に耐えるだけの体力がなくなってしまいます。。

また、有酸素運動で体脂肪が燃焼されるためには、ある程度、体内のエネルギー源が枯渇している必要があるため、無酸素運動で筋グリコーゲンを減らしておくことも効果アップに貢献します。

無酸素運動のためのウォーミングアップとして有酸素をやる場合は、10~15分くらいにおさえたほうが良いでしょう。