ジムに置いてある「バタフライマシン(Butterfly machine)」と呼ばれるトレーニング器具をご存知でしょうか。
ペックフライやリアデルトを行うことができるウエイトスタック式トレーニングマシンです。
本日は、バタフライマシンを利用したトレーニングメニューをご紹介していきます。
それぞれの種目で鍛えられる筋肉の部位や特徴、利用する上での注意点や効かせるポイントなどを徹底的に解説していくので、ぜひ参考にしてみてください。
ペックフライ
ペックフライで鍛えられる筋肉は?
まずはバタフライマシンを利用したオーソドックスな種目、ペックフライからご紹介していきます。
ペックフライでは、大胸筋を鍛えることができます。
大胸筋の人気種目といえばベンチプレスやダンベルプレスがありますが、ペックフライでは大胸筋へと強い収縮感・ストレッチを与えられるため、また違った刺激の入り方となります。
大胸筋が発達すると、男性であれば厚い胸板、女性であればバストアップなど嬉しい効果を得ることができます。
ペックフライのフォームと正しいやり方
ペックフライの正しいフォームを解説していきます。
スタートポジション
- バタフライマシンに座る。
- ハンドルが胸の位置に来るようにシート調節します。
- シートに深く腰掛け、背中を背もたれに密着させる。
- 可動域が広くなるようにペックフライマシンを設定します。
- 両手でハンドルを握る。
正しいやり方
- 両手に握ったハンドルを中央に寄せるようにして動かしていきます。
- 両方のアームが密着するくらいまで寄せ、一度停止します。
- 大胸筋の収縮を意識しましょう。
- アームをゆっくりと元の位置まで戻していきます。
- 大胸筋のストレッチを感じたら再度切り返していきます。
- この動作を繰り返していきましょう。
8~12回目安に、最低でも3セットを行いましょう。
ペックフライの筋トレ効果を高めるコツ
実際にペックフライを行う際に、より効果を高めるためのコツを3つ紹介していきます。
①収縮を意識する
ペックフライでは、ベンチプレスやダンベルプレスで与えられないような刺激を大胸筋へと入れることができます。
その刺激の一つが、収縮です。
ペックフライでは両手に持ったアームを一番近づけた際に大胸筋の最大収縮がされます。
そのためフィニッシュポジションで一度止め、大胸筋がギューっと収縮したことを意識してからゆっくりと戻していきましょう。
停止の目安は1~2秒で行っていきましょう。
②ストレッチを意識する
ペックフライで収縮と並んで大切なのが、大胸筋へとストレッチの刺激を与えることです。
ペックフライは、ダンベルフライ同様にストレッチをかけることができるというメリットがあるのです。
ストレッチがかかるタイミングは、両手に持ったアームがもっとも離れた状態です。
そのためアームを切り返す前に、大胸筋が左右に引っ張られていることを意識し、反動を使わずに切り返していきましょう。
③胸をしっかりと張る
ペックフライを行う際は、しっかりと胸を張るようにしてください。
なぜなら動作中に背中が丸まってしまうと胸郭も丸まってしまい、大胸筋への収縮・ストレッチともに弱くなってしまうからです。
動作中はしっかりと胸を張り、その状態をキープするようにしましょう。
また、胸を張るためにも目線は下げず、常に前を向くことを意識しましょう。
ペックフライの注意点、よくある間違い
続いて、ペックフライを行う際の注意点を3つ紹介していきます。
①腕の力で寄せている
ペックフライは、基本的に胸の力のみを使用する種目です。
しかし、両手でアームを持っているため、引き寄せる際に腕の力を使ってしまいがちです。
では腕の力を使わないためにはどうすればいいかというと、肘の角度を変えないことです。
肘を曲げならがアームを寄せると、上腕ニ頭筋への刺激が入りやすくなってしまいます。
そのため、スタートポジションで肘の角度を固定し、動作中は常に動かさないようにしましょう。
②肘が伸ばしきっている
動作中に肘の角度を固定することが重要だと述べましたが、肘は伸ばしきらないように注意しましょう。
肘が伸びきった状態で動作を行ってしまうと肘関節への負荷が大きくなり、怪我のリスクも高まってしまいます。
肘は軽く曲げた状態をキープしましょう。
③シートの位置がズレている
ペックフライで大胸筋へピンポイントで効かせるためには、シートの位置も重要です。
シートの位置が低すぎると三角筋や肩関節へ負荷が逃げてしまいます。
座ってアームを握った際に、両手が地面に対して平行になるようにシート設定を行いましょう。
また、まずは軽い重量で動作を行い、大胸筋に負荷が乗っていることを確認してから重量を上げていきましょう。
マシンリアレイズ
マシンリアレイズで鍛えられる部位・筋肉
続いて、バタフライマシンに対して反対方向に座って行うトレーニング種目・マシンリアレイズに関して紹介していきます。
マシンリアレイズでは肩の後ろ、三角筋後部を鍛えることができます。
三角筋後部は前部、中部に比べると優先順位が下がる部位ですが、発達することで後ろから見たら際のシルエットが目に見えて変化します。
マシンリアレイズのフォームと正しいやり方
マシンリアレイズの正しいフォームを解説していきます。
スタートポジション
- 背もたれに胸をつけるようにして座る。
- ハンドルが自然と肩の位置に来るようにシートを調節しましょう。
- バタフライマシンの可動域がなるべく広くなるように設定します。
- 両手でハンドルを握る。
- この時、小指側を強く握るように意識しましょう。
正しいやり方
- 両手に握ったハンドルを中央から外側へと動かしていきます。
- 目一杯アームを外側に開いた状態で、一度停止します。
- この時三角筋後部の収縮を意識しましょう。
- 三角筋後部に負荷を乗せた状態でアームをゆっくりと元の位置まで戻していきます。
- 三角筋後部のストレッチを感じたら再度戻していきます。
この動作を繰り返していきましょう。
回数は8~12回を目安に、最低でも3セットは行いましょう。
マシンリアレイズの筋トレ効果を高めるコツ
実際にマシンリアレイズでピンポイントに三角筋後部へと効かせるためのコツを3つ紹介していきます。
①収縮を意識する
マシンリアレイズを行う際は、収縮を意識しましょう。
三角筋後部を鍛える種目では、他にダンベルを利用したリアレイズなどがあります。
しかしダンベルのリアレイズでは三角筋後部へと収縮を与えづらいという欠点があります。
そのため、マシンリアレイズではフィニッシュポジションで三角筋後部がギュッと収縮されていることを意識しましょう。
②アームと肩の位置を合わせる
正しく三角筋後部へと効かせるためには、マシンのセッティングが重要になってきます。
座った状態で肩とアームが一致することで、しっかりと三角筋後部へと効かせることができます。
そのため、メインセットに入る前に三角筋後部へと負荷がかかっているかをしっかりと確認しましょう。
③肩甲骨を外転させて固定する
マシンリアレイズで三角筋後部に効かせるポイントとしては、肩甲骨を動かさないことです。
なぜなら、動作時に肩甲骨を寄せてしまうと三角筋後部ではなく僧帽筋に負荷がかかってしまうからです。
スラーとポジションで肩甲骨を外転(外に張り出す)させて固定し、動作中はその姿勢をキープするようにしてください。
マシンリアレイズの注意点、よくある間違い
実際にマシンリアレイズで注意すべき点を2つ紹介していきます。
①ネガティブ動作がはやい
マシンリアレイズでは、収縮に意識がいきすぎてしまってネガティブ動作が雑になりがちです。
これでは三角筋後部への刺激を抜けてしまうため、効果が半減してしまいます。
そのため、ネガティブ動作時もゆっくりと負荷を感じながら戻すことを意識しましょう。
②反動を使ってしまっている
マシンリアレイズで切り返す際に、反動は使わないようにしましょう。
反動を使って戻しても三角筋後部には負荷はかかりません。
切り返す前に一度動作を止めてストレッチを感じ、丁寧にグリップを開いていきましょう。