日頃から出張パーソナルトレーニングをしている中で、多くのお客様にイヤな顔をされてしまうトレーニングメニューが、何を隠そう「スクワット」です。
「スクワット」は大腿四頭筋・大殿筋といった大きな筋肉を鍛えることができるので、トレーニング自体のカロリー消費も高く、その後の筋トレ効果もかなり期待できます。
しかし、全身に負荷がかかるので痛み・疲労感も大きく、男性でも嫌がる方が多いのが現実です。
お客様が自宅で継続的に続けてくださったほうがお金もかからないので、3日に1度はスクワットをしていただけるよう指導させていただくのですが、なかなか実行するのは難しいようです。
本日は、お尻のスタイルをキレイにする大殿筋トレーニングとして有効なスクワットの中でも、バックスクワットの方法をお伝えします。
バックスクワットとは?
バックスクワットの解説動画
バックスクワットのイメージを手取り早く掴みたい方で、もしご自宅など音が出せる環境にいらっしゃる方は、以下のバックスクワット解説動画をご覧くださればよろしいかと存じます。
バックスクワットで鍛えられる筋肉
続いては、バックスクワットで鍛えられる筋肉をご説明します。強く鍛えられる順番で解説していきます。
①大殿筋
フロントスクワットだと大腿四頭筋が強く鍛えられますが、バックスクワットでは特に大殿筋に対して大きな負荷がかかります。
大殿筋はお尻を構成する筋肉の中で特に大きな筋肉です。
②大腿四頭筋
フロントスクワットほどではありませんが、バックスクワットでも大腿四頭筋は鍛えられます。
大腿四頭筋は簡単言えば太ももの前のあたりにある筋肉のこと。スクワットをすればまず最初に負荷がかかって痛くなってくるでしょう。

大腿四頭筋の位置
バックスクワットの効果
バックスクワットを行うメリットは、とにかくキレイなお尻をつくれるということです。
日本人は元から骨盤が後傾しているので、南米のモデルさんのような美しいお尻をつくる難易度は高いと思います。
しかし、大殿筋を鍛えることでお尻の下の部分、いわゆる下尻が引き締まってヒップラインが上に上がるので、お尻が美しくキレイに見えるのです。
バックスクワットのやり方
バックスクワットで負荷をかけるにはいろいろな方法があるのですが、強度を高めてより大殿筋を破壊していきたい方は、バーベルを使ったバックスクワットトレーニングをオススメします。
スタートポジション
まずはバックスクワットのスタートポジションからご説明します。
①両足を肩幅に開いていること
自重だけで行うならあまり気にしなくてもいいのですが、バーベルを使った高重量なバックスクワットを行う場合は、安定したフォームで行うことが絶対条件です。
疲れてくると左右にブレがちな重心を安定させるため、両足は最低でも肩幅くらいには開きましょう。個人的には肩幅より数センチ広げたほうが安定するのでオススメしています。
つま先はやや外側に開きます。20°~30°くらいだと思います。
②バーベルを肩にのせる
続いてバーベルを肩にのせます。
バーベルをのせる位置は僧帽筋のあたりです。首の付け根と表現したほうがわかりやすいかもしれませんね。肩こりのときに無意識に揉みたくなるところが僧帽筋です。
メインフェイズ
バーベルを肩にのせた状態でまっすぐたったら、お尻を後ろに突き出すようにして腰を落としていきます。
この時、首がつま先より前へ出ないようにキープすることがバックスクワットの条件です。
首がつま先よりも後ろにあります。この時は普通に立っているだけなので当たり前です。

首よりつま先が後ろにある
腰を落とすときは、頭が前に出過ぎないように注意します。

首が膝より前に出ないようにします。
逆に、首がひざよりも前に出過ぎるとダメです。

バックスクワットの失敗例
この動画の女性はひざがつま先より前に出ていないのでOKですが、首が前にでると体勢全体も前に出てしまう確率が上がります。
バックスクワット全手順
- バーベルにプレートをつける
- 両足を肩幅にひらく
- バーベルを肩にのせる
- 胸を張り、顔を上げる
- 腰をゆっくりと落とす
- 腰をゆっくりとあげる
重量・回数設定とポイント
最後は重量や回数設定についてお話します。
トレーニーの皆様が理想とするお尻のイメージはそれぞれ違うと思うので、魅せ方によってふさわしい重量・回数設定をお伝えします。
お尻を大きく魅せるなら10回ギリギリの重さでバックスクワットをやろう
ハリウッドスターのように大きくぷるんとしたお尻を作りたい方は、10回で限界を迎える重量を設定しましょう。
これまであまり運動をしていなかったという方は、自分の体重だけでバックスクワットをすれば10回くらいできつくなます。
もし自重だけでは楽だと感じてしまう場合は、本をかばんに詰めて抱くなどして重量を増やしてください。
モデルのように小さなお尻を作りたい方は20-30回こなせる重量でバックスクワットをこなそう
高負荷なトレーニングでは大殿筋が大きくなってしまうので、小さくもかわいいお尻を作りたい方は20回~30回くらいこなせる重量でこなしましょう。
バックスクワットを正しいフォームで行うとかなりキツいので、初心者のうちは自重でOKだと思います。
さいごに
最初にお話ししたように、スクワットを代表とする下半身系のトレーニングは精神的にもけっこうきついと思います。
なかなかやる気にならない種目なので、それだけライバルもやっていない可能性が高く出し抜ける確率も高いと思います。
自宅でも簡単にできるトレーニングなので、2日に1回くらいのペースでやれるといいです。