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アセチル-L-カルニチンにはある程度の体脂肪燃焼の効果がある

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ABOUTこのブログの運営者

慶應義塾大学商学部卒業。フリーで活動するパーソナルトレーナー。渋谷や新宿、六本木を拠点に活動しています(東京23区は対応可能)。

カルニチンは、私たちの細胞に存在しているアミノ酸の一種だ。

主に、脂肪酸などをエネルギーに変換するのを助ける働きを担っている。

そのため、カルニチンを摂取することで脂肪の燃焼を促進し、ダイエットに役立つのでは?という考えが出てくるのは自然なことだろう。

そこで今回は、科学的な根拠をもとに、カルニチンのダイエット効果について紹介していく。

カルニチンとは?

まずは、今回紹介するアセチル-L-カルニチンについてご説明しておきます。

アセチル-L-カルニチンは、L-カルニチンがアセチル化したものだ。

私たちの人体内においては、全体のカルニチンの約10%がアセチル-L-カルニチンとして存在している。

この2つは、どちらも可逆的に変換できるものだ。
つまり、L-カルニチンがアセチル-L-カルニチンに変換されることもあるし、その逆もあるというわけだ。

ダイエット目的でカルニチンを摂取する場合は、アセチル-L-カルニチンを摂取することになる。
というのも、サプリメントといった食品には、一般的にアセチル-L-カルニチンが用いられるからだ。

よしお
アセチル-L-カルニチンとL-カルニチンには、機能に若干の違いはあるが、明確に区別する意味にも乏しいので、以降はどちらも「カルニチン」と表記することとする。

カルニチンは脂肪酸の代謝を助ける

ここからは、カルニチンが体重減少に及ぼす役割について、ミクロな視点でみていこう。

カルニチンがダイエットに有効であるとされているのは、どのような理由からなのか。
その理由となる、カルニチンの体内での挙動について、生化学的な視点から解説していくこととする。

体内でエネルギーが不足し、それを補充する必要に迫られた際、人間は、自らの脂肪を分解してエネルギーに変換しようとする。

ダイエットで脂肪が減るのも同じ理由だ。分解された脂肪は、脂肪酸として形を変え、血流にのって筋肉や内蔵などの細胞に取り込まれる。

ただ、脂肪酸はそのままの形では、エネルギーとして利用できない。なので、利用できる形に加工する必要がある。その工程がβ-酸化と呼ばれる工程だ。

脂肪酸はCoAと呼ばれる物質と結合し、アシルCoAに変換される。

そして、細胞内のエネルギー生産工場であるミトコンドリアに運ばれるのだが、アシルCoAのままだと、ミトコンドリアの中には入れません。

その際に必要となるのが、今回紹介しているカルニチンだ。
アシルCoAはカルニチンと結合しなければ、ミトコンドリアの内部には入れないのだ。

カルニチンが運び屋のような役割を担っているのだ。
ミトコンドリアの内部に運ばれた脂肪酸は、その後エネルギーに変換され、体を動かすのに使用される。

以上をまとめますと、カルニチンは、脂肪酸がエネルギーに変換されるのを助ける働きをしている、というわけだ。

カルニチンの体重減少に及ぼす影響

ではここからは、サプリメントなどの形でカルニチンを摂取した場合の、ダイエットに及ぼす影響について紹介していく。

先ほどはミクロな視点でカルニチンの効果を紹介したが、次はマクロな視点で見ていくこととする。

ミクロな視点でみると、カルニチンがダイエットを助ける働きをしている可能性が示唆されましたが、だからといって実際に人間の体で同じような働きがなされる保証はないのだ。

はじめに結論から申し上げると、カルニチンは、カルニチンを摂取しない場合と比較して、確かに体重を減少させるが、その効果はあまり大きくないかもしれない、となる。

以下で詳しく解説していく。

先ほど結論をお示ししたが、これはイランのテヘラン医科学大学の研究者らによって行われた研究に根拠がある 。

この研究では、複数の信頼できる研究の結果を統計学的に統合し、結論を導く「メタ・アナリシス」と呼ばれる手法が用いられており、結果の信頼性は比較的高いと考えられる。

この研究では、メタアナリシスのガイドラインに基づいて、カルニチンと体重減少に関する2,145の研究が抽出されました。

その研究から、全文が閲覧可能なもの、質が高いものなどを厳選し、最終的に6つの研究が解析対象となりました。その結果が以下のような表とフォレストプロットで示されている。

図1

このグラフでは、カルニチンのサプリメントを摂取したグループと、摂取しなかったグループとの間で、どれだけ体重に差が生じたかを示したものだ。

たとえば、一番上の研究では、カルニチンを摂取したグループは摂取しなかったグループと比べて、平均で1.99kg(95%CI -2.28~-1.70)の体重減少が生じたことを示している。

そして、今回解析対象となった研究を信頼性の観点などから重み付けし、それを統合したのが一番下の結果だ。
カルニチンを摂取した者は、摂取しなかった者と比べて、1.33kg(95%CI -2.09~-0.57)体重が減少した、となる。

カルニチンによる体重減少の注意点

ただし、ここで、少し注意すべきことがある。
それは体重の減少量と、効果の継続性だ。

確かに、カルニチンを摂取することで体重は減少した。
しかし、その減少量はそれほど大きくない。

先では詳しく書きませんでしたが、この研究の対象者は、体重が80~90kgという方たちが大半を占めていました。

その方たちがサプリメントを摂取することで1.33kg余計に体重が減少したとしても、それほど大きな変化であるとは言えないかもしれない。

さらに、体重減少の効果の継続性についても、この研究では疑問が持たれている。

カルニチンを摂取することで、研究を始めた最初は順調に体重が減っていきましたが、研究が進むにつれ、その減少量は少なくなっていきました。

これに関する詳細な理由は明らかではない。

ただいずれにしても、ダイエットは一時的に行うようなものではなく、継続して行う必要があるものだ。

そのため、一時的にしか効果が認められないのであれば、ダイエットには不向きであるといえるだろう。

カルニチンはサプリメントで摂取しよう

カルニチンは、天然に存在するアミノ酸なので、牛肉や羊肉などを食べることでも摂取できる。

しかし、カルニチンの効果を実感できるほどの量は含まれていない。そのため、サプリメントで摂取するのが一般的だ。

先ほど紹介した研究などでは、1日におよそ2~4gのカルニチンを摂取していました。

カルニチンによるダイエット効果を得るためには、このくらいの摂取量が必要だということになる。

なので、サプリメントを選択する際には、この程度の量を摂取できるものを選択しよう。

まとめ

今回は、カルニチンのダイエット効果について、学術的根拠をもとに紹介した。

複数の研究結果をまとめたメタアナリシスの結果から、カルニチンには体重減少を促進する効果があると考えられる。

しかし、その効果は小さく、効果の継続性も高くないでした。

したがって、確かに体重を減らす効果はあるが、大きな効果を期待するほどではないといえるだろう。

参考文献

Balercia, Giancarlo, et al. “Placebo-controlled double-blind randomized trial on the use of L-carnitine, L-acetylcarnitine, or combined L-carnitine and L-acetylcarnitine in men with idiopathic asthenozoospermia.” Fertility and sterility 84.3 (2005): 662-671.

[Pooyandjoo, M., et al. “The effect of (L‐) carnitine on weight loss in adults: a systematic review and meta‐analysis of randomized controlled trials.” Obesity reviews 17.10 (2016): 970-976.







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